1995 Fiscal Year Annual Research Report
キャピラリー電気泳動による分子シャペロンGroEの構造機能解析
Project/Area Number |
07680651
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
河田 康志 鳥取大学, 工学部, 助教授 (40177697)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 純 鳥取大学, 工学部, 教授 (50025334)
溝端 知宏 鳥取大学, 工学部, 助手 (50263489)
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Keywords | シャペロニン / GroE / キャピラリー電気泳動 / 複合体形成 |
Research Abstract |
大腸菌の熱ショック蛋白質として細胞内蛋白質の大きな立体構造変化に関与し,細胞機能に重要な役割を果しているシャペロニンGroE(GroEL,GroES)の機能発現機構の詳細を明らかにするため,GroELとGroESの様々なヌクレオチド存在下での複合体形成について新規な分析方法であるキャピラリー電気泳動を用いて初めて研究を行った。 GroELは,分子量5万8千のサブユニットの14量体からなる巨大オリゴマー蛋白質である。このGroELは分子量1万のサブユニットの7量体からなるGroESとATP,ADP存在下で複合体を形成する。我々は以前の研究で,シャペロニンGroEは,ATPとADPだけではなく,CTP,UTP,ATP-γ-S,AMP-PNP存在下でもシャペロニン機能が有効に発揮できることから,GroEL-GroES複合体が形成されているのではないかと予想していた。本研究ではキャピラリー電気泳動を利用して,実際にこれらのヌクレオチド存在下でもGroEL-GroES複合体が形成されていることを明らかにした。これは,これらのヌクレオチド存在下でのGroESのGroELへの結合が構造的にシャペロニンの機能発現に重要な役割を果たしていることを意味している。 さらに,様々な条件下でのGroES蛋白質によるタイトレーションの結果,すべてのヌクレオチド(ATP,ADP,CTP,UTP,ATP-γ-S,AMP-PNP)存在下で,GroEL(14量体)とGroES(7量体)は1対1の化学量論比で複合体を形成していることを明らかにした。このことは,シャペロニンの機能発現にGroES-GroEL-GroES複合体ではなく,GroEL-GroES複合体が重要であることを示唆している。これらの結果は,分子シャペロンの機能発現機構に深く関わるシャペロニン分子の相互作用と構造的特性を示しており,今後の研究の進展に有意義な方向性を与えると考えられる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Y.Kawata: "The Role of ATP Hydrolysis in the Function of the Chaperonin GroEL-Dynamic Complex Formation with GroES" FEBS Letters. (in press). (1995)
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[Publications] T.Mizobata: "The Folding Characteristics of Tryptophanase from Escherichia coli" J.Biochem.117. 384-391 (1995)
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[Publications] Y.Kawata: "Stability of Ribonuclease T_2 from Aspergillus oryzae" Protein Science. 4. 416-420 (1995)