1995 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子プロモーター領域における三重鎖DNA形成による転写反応制御
Project/Area Number |
07680674
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木山 亮一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (00240739)
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Keywords | 三重鎖DNA / ポリプリン・ポリピリミジン / 転写制御 / アンチセンス法 / エリスロポイエチンレセプター遺伝子 / ε-グロビン遺伝子 |
Research Abstract |
本研究は高等動物遺伝子上流プロモーター領域に出現するポリプリン・ポリピリミジン(Pu・Py)配列をターゲットとし、合成オリゴヌクレオチドを用いて三重鎖形成を行い、遺伝子の発現を制御を行うことを目的としている。今年度は、ヒトのエリスロポイエチンレセプター遺伝子及びε-グロビン遺伝子上流に見られるPu・Py配列を用いて、in vitroの系で転写制御を試みた。RNAポリメラーゼはK562細胞より抽出したものとHeLa細胞より抽出したものの2点を比べ、後者の方がより高い転写活性をもっていたのでこれを用いた。実験の結果、当初考えていたPu・Py配列では効果的な転写活性の変化が見られなかったため、次の点を考慮しつつ、転写制御を行う予定である。 1.プロモーター領域に現れる別のタイプのPu・Py配列を用いる。はじめに用いたPu・Py配列は転写開始点より0.3〜1.5kb上流に位置していたが、さらに転写開始点に近い配列を用いる必要がある。この際に、完全なPu・Py配列でない配列をターゲットにする必要がでてくるが、その様な配列もPu・Py配列にはさまれている場合に三重鎖形成が可能であることが解った。我々はこの方法を三重鎖ブリッジ法と名付け論文を発表した。 2.三重鎖形成に用いるオリゴヌクレオチドをホスホロチオエ-ト化し、三重鎖形成能を高める。これはまたin vivoの系の際に使用するオリゴヌクレオチドの濃度を下げることができるという点でも有効である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kiyama,R.& Oishi,M.: "Protection of DNA sequences by triplex-bridge formation" Nuc.Acid.Res.23. 452-458 (1995)
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[Publications] Nishikawa,N.et al.: "Construction of a human genomic library of clones containging poly (dG-dA).poly(dT-dC) tracts by Mg^<2+>-dependent triplex affinity capture:DNA polymorphis associated with the tracts" J.Biol.Chem.270. 9528-9264 (1995)
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[Publications] Kiyama et al.: "A differential cloning procedure for rearranged and altered genomic DNA based on in-gel competitive reassociation" Biophy.31. 151-161 (1995)
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[Publications] Wada-Kiyama,T.& Kiyama,R.: "Conservation and periodicity of DNA bend sites in the human -globin gene locus" J.Biol.Chem.270. 12439-12445 (1995)
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[Publications] Iwasaki,T.et al.: "Analysis of recombination junctions in extrachromosomal circular obtained by in-gel competitive reassociation" FEBS Letts.363. 239-245 (1995)
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[Publications] Mizuguchi,R.et al.: "Construction of libraries for methylation sites by in-gel competitive reassociation (IGCR)" DNA Res.2. 219-223 (1995)