1997 Fiscal Year Annual Research Report
出芽酵母の時計遺伝子ホモログ,GTS1の出芽タイミングの調節機構
Project/Area Number |
07680766
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Research Institution | Yamanashi Medical University |
Principal Investigator |
三井 和浩 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (20174063)
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Keywords | 酵母 / 生物リズム / 解糖 / NADH |
Research Abstract |
細胞内でGtslpと相互作用する蛋白質の検索するために酵母cDNAライブラリーをTwo-Hybrid Systemでスクリーニングしたところ、いくつかのポジティブクローンの中に糖代謝に関係する2種類の酵素Glyceraldehyde-3-phosphatedehydrogenase,Pyruvate kinaseが含まれていた。糖代謝はエネルギー産生系として酵母細胞の様々な生命現象に関与していると思われるので、GTS1遺伝子の破壊株、多コピー株及び野生株の3種の株を用いてGts1pの解糖系のultradian oscillationについて検討した。すなわち飢餓状態の酵母細胞の懸濁液にKCNを加えミトコンドリアの機能を停止させた後グルコースを加えることにより、解糖系のみのリズムをその代謝物であるNADH量の振動で検討した。その結果培地中のグルコースが枯渇しエタノールを炭素源とするようになった時に集めた酵母を使ったとき、最も長く続くNADHのultradian oscillationが見られた。この条件で比較すると、3種の株の間でoscillationの数に変化はにられなかったが、野生株に比べ破壊株で最も振動が強く持続時間も長かった。逆に多コピー株では振動が弱く持続時間も短かった。この変化は加えたグルコースの取り込みの変化によるものではなかった。したがってGTS1遺伝子産物は解糖系のリズムに影響を与えているものと考えられる。
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Research Products
(1 results)