1995 Fiscal Year Annual Research Report
活性型インテグリンα5β1認識抗体の作成とこれによるインテグリン活性化機構の解析
Project/Area Number |
07680791
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Research Institution | Research Institute, Osaka Medical Center for Maternal and Child Health |
Principal Investigator |
前田 利長 大阪府立母子保健総合医療センター研究所, 病因病態部門, 研究員 (20250342)
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Keywords | インテグリンα_5β_1 / モロクローナル抗体 / 活性型インテグリン |
Research Abstract |
ヒト胎盤より精製したインテグリンα_5β_1(50μq)をアジュバントと共にBALB/cマウスの腹腔内に2週間おきに注射して抗体を作らせた。そのマウスの脾臓から採取したリンパ球とP3U1ミエローマ細胞とをポリエチレングリコールを用いて融合させ、HAT培地で選抜しハイブリドーマを作成した。 1次スクリーニングとして精製インテグリンα_5β_1に結合する抗体を多量に産成しているハイブリドーマを選び、最終的に16種類のシングルクローンを得た。 2次スクリーニングでは、ホルボスエステル処理でインテグリンを活性化状態にしたK562赤白血病細胞(インテグリンα_5β_1をメインに持ち、ホルボルエステル処理でフィブロネクチンヘ接着活性が2倍以上上昇する)への結合量が上昇する抗体を探したところ、結合量が20%上昇した抗体を得られた。以下に、得られた抗体の性質を記述する。 1.β_1サブユニットに対する抗体は6種類、α5サブユニットに対する抗体は10種類得られた。 2.β_1サブユニットに対する抗体で細胞接着を阻害するものが4種類存在した。 3.α_5サブユニットに対する抗体で細胞接着を阻害するものが5種類存在した。 4.免疫沈降実験でα_5β_1を解離させα_5サブユニットのみを沈降する抗体が3種類存在した。 5.ウエスタンブロット解析に用いることのできる抗体は、β1サブユニットに対する抗体1種類のみであった。
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[Publications] Ohashi. H. et al.: "Up-Regulation of Integrin α5β1 Expression by Interleukin-6 in Rabbit Corneal Epithelial Cells" Experimental Cell Research. 218. 418-423 (1995)
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[Publications] Healy. J. M. et al.: "Peptide Ligands for Integrin αvβ3 Selected from Random Phage Display Libraries" Biochemistry. 34. 3948-3955 (1995)