1997 Fiscal Year Annual Research Report
ラット海馬体ニューロンの学習・記憶情報処理様式と長期増強
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07680867
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| Research Institution | TOYAMA MEDICAL AND PHARMACEUTICAL UNIVERSITY |
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Principal Investigator |
福田 正治 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (60126547)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 武年 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (50019577)
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| Keywords | 海馬体 / 学習 / 記憶 / 電気生理 / ラット |
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| Research Abstract |
海馬体は脳の中でも最も細胞構築が整っている部位の一つである.内嗅皮質から貫通線維を介して歯状回へ,そこから苔状線維を介してCA3,Schaffer側枝を介してCA1領域に,CA1からSubiculumを介して内嗅皮質に戻る神経回路網が解剖学的に同定されている.これらは海馬体長軸と直角方向の数百mum幅の板状領域内に閉回路を形成しておりラメラ構造を持っていると考えられている.しかし,近年の解剖学知見によれば,Schaffer側枝は海馬長軸方向へ数mmにわたり投射することが示されているが,海馬のラメラ構遣の電気生理学的詳細については未だ明らかになっていなく,海馬体における場所情報処理様式を考察する場合には是非とも考えなければならない問題である.平成9年度は海馬体の情報処理様式を解析する目的で2個のニューロン活動の同時記録による相関解析からラメラ構造の一端を明らかにした.ニューロン活動は2本の双極タングステン電極を用いて記録した.海馬吻側に基準電極を固定し,それに対して500mum尾側の電極の位置を側頭側へ200mumづつ移動して記録した.基準電極の尾側500mumにおいて相関がありピークの規格化された相関係数は0.046であった.一方,基準電極の尾側500mumかつ側頭側へ1.1mmでも相関がありピークの規格化された相関係数は0.051であった.基準電極から側頭側への距離の関数として規格化された相関係数をを比較すると相関の側頭方向への依存性はなかった.このような傾向は麻酔下(ウレタン,1.6g/kg)での測定でも見られた.これらの結果は海馬背側CA1領域におけるニューロン間の機能的結合は緩く広範囲に結合していることを示唆する.従って,ラメラ仮説は再検討される必要があることが明らかになった.
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[Publications] Fukuda,M., Tamura,R., Kobayashi,T., Nishijo,H. and Ono,T.: "Relationship between change of movement direction and activity of hippocampal place cells" Neuro Report. 8. 3207-3211 (1997)
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[Publications] Kobayashi,T., Nishijo,H., Fukuda M., Bures T, Ono,T.: "Task-dependent representations in rat hippocampal place neurons" J.Neurophysiol.78. 597-613 (1997)
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[Publications] Masuda,R.Fukuda,M.Ono,T.Endo,S.: "Neuronal responses at the sight of objects in monkey basal forebrain subregions during operant visual tasks" Neurobiol.Learn.Memory. 67. 181-196 (1997)
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[Publications] Kawanishi C., Fukuda M, Tamura,R., Nishijo H Ono T.: "Effects of repeated cold stress on feeding, avoidance behavior and pain related fiber activity" Physiol.Behau.62. 849-856 (1997)
