1995 Fiscal Year Annual Research Report
代謝型グルタミン酸受容体遺伝子破壊マウスの作成と解析
Project/Area Number |
07680875
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
饗場 篤 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (20271116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 健司 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (90253533)
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Keywords | 代謝型グルタミン酸受容体 / Gタンパク質 / ホスホリパーゼC / ノックアウトマウス / norpA / G11α |
Research Abstract |
本研究では、グルタミン酸受容体のうち、PI代謝を上昇しキスカル酸に強く反応する代謝型グルタミン酸受容体(mGluR1とmGluR5)の中枢神経系での機能を研究するため、これらのサブタイプと共役するGタンパク質Gqファミリー遺伝子(G11)および、Gqファミリーによって活性化されるホスホリパーゼCβ(PLCβ-4)遺伝子のノックアウトマウスを作成、解析を行う。PLCβ-4は網膜および小脳などで強い発現があり、特にその解析は興味深い。平成7年度はPLCβ-4遺伝子のゲノムDNAのクローニングおよび制限酵素地図の作成、ノックアウトベクターの作成を行った。また、PLCβ-4のショウジョウバエの相同遺伝子norpAで発見された温度感受性の変異(特に相同性の高いYドメインと呼ばれる領域で、セリンからチロシンへのアミノ酸置換がおこる)をマウスのPLCβ-4に導入するためのターゲッティングベクターも作成した。今後、ES細胞へのベクターDNAの導入、キメラマウスの作成、変異マウスの作成を行っていく。G11α遺伝子については現在ゲノムDNAのクローニングを行っている。一方、活性化型のG11α遺伝子を小脳プロキンエ細胞特異的に発現させるトランスジェニックマウスを作成したところ、一つの系統で運動失調を示すことがわかった。今後はこのトランスジェニックマウスのプルキンエ細胞を電気生理学的に解析する。また、すでに作成されているmGluR1やこれから作成するG11α、PLCβ-4遺伝子のノックアウトマウスとこのトランスジェニックマウスのかけ合わせによってできるマウスも解析したいと考えている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Yamaguchi, H., et al.: "Dopamine D2 receptor plays a critical role in cell proliferation and proopiomelanocortin expression in the pituitary." Genes to Cells. (in press).
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[Publications] Masu, M., et al.: "Specific deficit of the ON response in visual transmission by targeted disruption of the mGluR6 gene." Cell. 80. 757-765 (1995)
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[Publications] Kano, M., et al.: "Impaired synapse elimination during cerebellar development in PKCγ mutant mice." Cell. 83. 1223-1231 (1995)
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[Publications] Hsia, A. Y., et al.: "Evidence against a role for metabotropic glutamate receptors in mossy fiber LTP : the use of mutani mice and pharmacological antagonists." Neuropharmacol. 34. 1567-1572 (1995)