1996 Fiscal Year Annual Research Report
初期視覚計算論と生理学実験に基づく網膜における知覚メカニズムの解明
Project/Area Number |
07680876
|
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
八木 哲也 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (50183976)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安井 湘三 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (50132741)
|
Keywords | 初期視覚 / 網膜 / 標準正則化問題 / ラプラシアン-ガウシアン / 神経回路網 / 受容野 |
Research Abstract |
脊椎動物網膜の情報処理機構を,生理学実験の知見と計算論的な知見を統合した形で理解することは,きわめて重要である.本研究の目的は,下等脊椎動物網膜細胞のパターンおよび動きに関わる知覚メカニズムを生理学実験と数理モデルを用いて明らかにすることである.本年度の研究で以下の成果が得られた. 1.網膜の神経回路網を等価電気回路モデルで表現し,網膜で発現する受容野は,ラプラシアン-ガウシアン関数により近似できることを数学的に示した. 2.モデルから導かれる物理的エネルギーを用いて,受容野の機能を標準正則化問題に帰着させて理解できることを示した. 3.剥離網膜からの光応答記録装置を制作した.この刺激装置はLEDアレイを刺激光源とし,赤外線CCDカメラにより顕微鏡下で記録細胞と刺激位置との関係を可視化しながら応答を記録できる. 4.装置を用いて網膜細胞から光応答を記録した.得られた応答特性を1,2の理論的知見から現在解析中である.
|
Research Products
(2 results)