1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07680909
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
杉山 文博 筑波大学, 基礎医学系, 助手 (90226481)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原岡 誠司 筑波大学, 基礎医学系, 助手 (40251053)
谷本 啓司 筑波大学, 応用生物化学系, 講師 (90261776)
八神 健一 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (40166476)
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Keywords | 高血圧 / 動脈硬化 / レニン・アンギオテンシン系 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
高血圧および動脈硬化は成人において発生する主要な疾患である。この二つの疾患は疫学的な研究より連鎖することが知られている。また、興味深いことはヒトの動脈硬化治療に対し、ヒトレニンアンギオテンシン系阻害薬が有効な治療効果をもたらすことが知られている。しかし、個体においてレニン・アンギオテンシン系が動脈硬化進展に関わる直接的な証明はない。 そこでレニン・アンギオテンシン系の亢進タイプのつくば高血圧マウス(THM)およびC57BL/6J(B6)コントロールマウスへの3ケ月高コレステロール高脂肪食(動脈硬化食)負荷実験が行った。 1)動脈硬化食の負荷は、B6の正常血圧およびつくば高血圧マウスの上昇した血圧に影響を与えなかった。2)動脈硬化食の負荷は、B6およびTHMに同様の高脂血症をもたらした。 これらのことより、本実験におけるB6およびTHMの動脈硬化危険因子の違いは高血圧のみである。組織学的解析の結果、THMは進行した動脈硬化傷害が大動脈基部に生じていた。また定量的な画像解析の結果、THMはB6の4倍広い面積で動脈硬化傷害が起こっていた。これらのことより、レニン・アンギオテンシン系の亢進による高血圧は動脈硬化発生に深く関与することが示唆された。また、THMはヒトの動脈硬化の病態発生研究のため必要なモデルあることが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)