1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07680910
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
伊藤 勇夫 千葉大学, 医学部, 助教授 (10012030)
|
Keywords | 実験動物の排泄物処理 / 糞の発酵処理 / 加温発酵 / 微生物群(EM) |
Research Abstract |
本研究は動物の固体排泄物を機械撹拌を加え80℃での発酵分解で最終処理として発酵物は全部埋土として大地に還元することを目的とした。当施設では動物の排泄物の収集は動物別、飼育室単位で可能である。第1段階の処理の対象には排泄物の病原微生物学的な面からの取り扱いが比較的容易だと推定されるウサギの排泄物を選び、長期間にわたり一定量の糞を発酵処理し、気温等の季節的変化を考慮して、生ごみ処理機の機能を効率良く発揮できる条件を検討した。本施設で実験に使用するウサギ1頭(体重2.8〜4.5kg)の1日の排泄量は湿重量で平均して25〜42gであった。排泄物の収集作業は2日に1度とし、保水状態で保管した。糞を容器に順次堆積して発酵促進剤を添加して室温で発酵をさせた場合には1週間でも分解が不十分であった。加温式生ごみ処理機に1回で60〜85kg(収集10回(20日)分に相当)の排泄物を投入し、市販の発酵促進剤(20g)と水(約30l)を加えて80℃で機械撹拌し、2日ごとに水20lを補給した。経時的な内容物の変化を観察した。48時間後までは排泄物のアンモニア臭が強く、処理機周辺も悪臭がするため、装置の排気孔を動物実験施設棟の屋上への配管に結合して強制排気した。発酵方式の処理機では臭気への対策が今後の課題となろう。加温と機械撹拌を連続4日間行い、ウサギ排泄物のみ10kg当たりの発酵処理後の生成物(細かい粒子の黒い土状のもので空気を含んでいる)はバケツ(18l入り)に平均3杯の収量であった。ウサギの排泄物とマウスの床敷を混合して数日の機械撹拌を行い、同様の発酵生成物をえた。引き続き排泄物中の病原微生物の存在の有無の検討が必要となるイヌ、ネコ、サルなどのと加温式排泄物処理の適用の可否にも実験を継続する予定である。
|