1995 Fiscal Year Annual Research Report
動的運動時における末梢性と中枢性疲労感覚との相違点の解明
Project/Area Number |
07680936
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
木竜 徹 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (80115021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牛山 幸彦 新潟大学, 教育学部, 助教授 (20213415)
岡田 守彦 筑波大学, 先端学際領域研究センター, 教授 (60011615)
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Keywords | 中枢性疲労 / 末梢性疲労 / 心拍 / 重畳M波 / 自転車エルゴメータ / スキー / 主成分分析 / スペクトル解析 |
Research Abstract |
運動中の末梢性運動機能の疲労(筋肉疲労)と中枢性の自律神経系の変動(心拍変動)とを計測し,中枢と末梢での筋疲労感覚の違いを探ることを試みた. リハビリテーションを想定した実験では,繰り返し運動を実現する自転車エルゴメータを用いた.一方,フィールドスポーツの実験では比較的姿勢を維持する運動としてスキー運動を用いた.ともに,動的運動時での筋疲労を多チャネルアレイ表面電極にて計測し,その平均化整流値,平均周波数,そして可能ならば伝導速度を推定した.また,中枢性疲労は心拍R-R間隔時系列の変動から推定した.なお,フィールド実験ではISDNルーターを経由してコンピュータをインターネット接続し,120km離れたフィールドから研究室へと実験データを転送した(40MB程度のデータを約1時間で)後,解析を研究支援グループに依頼した.これにより,解析結果を翌朝得て,実験スケジュールを適時変更することが可能となった. その結果,自転車エルゴメータ運動では,5名の被験者に対して心拍R-R間隔時系列から血圧調節系のパワースペクトルが休息時に低下し,運動時と休息時との差が疲労の経過につれて減少する特徴を確認した.スキー運動では,運動時と休息時の時間のバランスが崩れているため,それほど顕著には現れなかった(被験者1名).一方,末梢性の疲労は,自転車エルゴメータ運動では複数の筋活動指標を主成分分析し,第1主成分への各評価指標の寄与率,相関,因子負荷量の時間経過を総合評価パターンとして示して,疲労度を評価できる様になった.スキー運動では,重畳M波による方法で3時間にわたる実験中での疲労度の変化を探れるようになった.しかし,実験条件が十分整えられない場面があったり,被験者数が十分では無いことから,中枢性と末梢性の疲労間隔の違いを十分に解析するまでには至らなかった.今後はシミュレータを利用する予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 石栗治郎: "動的運動時における下肢筋活動と心拍のR-R間隔との相関について" 電子情報通信学会技術研究報告. MBE95-22. 49-56 (1995)
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[Publications] 森下真里: "重畳M波による局所筋疲労推定法の評価" 第14回バイオメカニズム・シンポジュウム. 397-408 (1995)
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[Publications] T.Kiryu: "Evaluation of Muscular Fatigue during Bicycle Ergometer Exercise using the Proportion Time-Series of Principal Componets" Proc. 17th Annu. lnt. Conf. IEEE/EMBS. 1201-1202 (1995)
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[Publications] 山田 洋: "表面筋電図を応用した局所筋疲労進行メカニズムの推定" 第16回バイオメカニズム学術講演会. 107-110 (1995)
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[Publications] 小川克徳: "動的運動時における筋活動状態の評価" 第10回生体・生理工学シンポジュウム. 261-264 (1995)
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[Publications] 阿部岳史: "スポーツ運動時における中枢性疲労と末梢性疲労の同時計測とそのスペクトル解析" 電子情報通信学会技術研究報告(平成8年5月発表予定). (1996)