1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07680954
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
山口 隆美 東海大学, 開発工学部・医用生体工学科, 教授 (30101843)
|
Keywords | 血流 / 血管壁 / 血管病変 / 粥状動脈硬化症 / 計算流体力学 / 有限要素法 / 血管壁運動と血流の連成計算 / コンピュータグラフィックス |
Research Abstract |
「目的」本研究は、粥状動脈硬化症に代表される血管病の発症、進展、局在化因子を探求することを最終目標として、大血管のスケールから、ミクロのスケールにわたる血管壁の作用による大変形、および、このような変形の機構と、これが流れに与える影響を検討するため、次の2主題について実施した。 (1)大変形する大型血管の内部流れの計算流体力学的検討 (2)細胞スケールでの流れと細胞の創発的反応の計算流体力学モデルによる解析 「研究結果」 1.従来我々が計算を実行してきた有限体積法による流体計算のために開発したモデルについて、形状データを移植し有限要素法の形式に適合した流体内部の格子形成を行い、壁要素を追加し予備計算を行って格子の最適化した。 2.上述のモデルにおいて、定常および非定常の条件で、血管壁運動と血流の連成計算を行った。第1段階として、平均のレイノルズ数、ウォマスリ-パラメタなどを変更しながら比較的単純な三角関数をもちいた計算を実行した。 3.計算結果は3次元のカラーコンピュータグラフィックス表示を動画化して解析した。これにより、空間的パターンとして表示される病理標本、細胞生物学的実験の画像データなどの観察結果と比較することが可能になった。
|
Research Products
(8 results)
-
[Publications] T. W. Taylor, H. Suga, Y. Goto, H. Okino, T. Yamaguchi: "The Effects of Cardiac Infarction on Realistic Three-Dimensional Left Ventricular Blood Ejection" Journal of Biomechanical Engineering. (印刷中). (1996)
-
[Publications] T. W. Taylor, T. Yamaguchi: "Realistic Three-Dimensional Left Ventricular Ejection Determined from Computational Fluid Dynamics" Medical Engineering & Physics. 17. 602-608 (1995)
-
[Publications] 山本康人,山口隆美: "剪断応力負荷に対する培養内皮細胞の創発的形態形成" 医用電子と生体工学. 33. 52-64 (1995)
-
[Publications] 山口隆美: "何が動脈内皮細胞の形状変化および配向を引き起こすのか-血流がもたらす細胞上の局所的壁ずり応力の関与についての計算流体力学的検討-" 脈管学. 35. 513-517 (1995)
-
[Publications] 山口隆美,T. W. Taylor,沖野 遥: "左心室の写実的モデリングと収縮期心室内血流の数値流体力学シミュレーション" 東海大学開発工学部紀要. 4. 169-173 (1995)
-
[Publications] T. W. Taylor, T. Yamaguchi: "Flow Patterns in Three-Dimensional Left Ventricular Synstolic and Diastolic Flows Determined from Computational Fluid Dynamics" Biorheology. 32. 61-71 (1995)
-
[Publications] T. Yamaguchi: "Computational Biomechanics" Springer-Verlag, 277 (1996)
-
[Publications] T. Yamaguchi: "Biological Flows" Plenum, 300 (1996)