1995 Fiscal Year Annual Research Report
弱視疑似体験の理論化と専門家養成における研修マニュアルの開発
Project/Area Number |
07710214
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Research Institution | National Institute of Special Needs Education |
Principal Investigator |
中野 泰志 国立特殊教育総合研究所, 視覚障害教育研究部, 研究員 (60207850)
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Keywords | 弱視 / ロ-ビジョン / シミュレーション / 疑似体験 / 研修 |
Research Abstract |
本研究では、弱視疑似体験の理論化を行い、市販のトライアルセットの有効性と限界を明らかにした。また、視覚障害教育・リハビリテーションの専門家を養成する際、指導技術をより具体的に理解する上で疑似体験の手法が有効であることを検証し、疑似体験の手法を用いた研修マニュアルを開発した。以下その概要を示す。 (1)疑似体験の理論化 a)弱視の見え方・見えにくさの分類と整理:弱視疑似体験は、弱視の見え方や見えにくさを疑似的に体験させるものである。したがって、まず、弱視の見え方・見えにくさを分類・整理ために先行研究の文献研究及び研究協議を実施して検討した。 b)弱視疑似体験トライアルセットの特性の検討:まず、入手可能な弱視疑似体験トライアルセットを調査した。その結果、国内では1社、国外では3社から市販されていることがわかった。これらのトライアルセットの中から代表的な3種類を購入し、トライアルセットの特性を明確にした。 c)トライアルセットの有効性と限界の検討:トライアルセットの特性に基づいて、それらが弱視の見え方・見えにくさを的確に表現できているか否か、その有効性と限界を検討した。 (2)研修マニュアルの試作 a)研修プログラムの検討:申請者が従来から実施して来た疑似体験手法を用いた研修講座を基本にして、専門家養成に必要な疑似体験項目を列挙し、研修プログラムを立案した。 b)研修プログラムの実施:立案した研修プログラムを各種研修講座、盲学校、弱視特殊学級等で専門家に実施し、プログラムの有効性と限界をVTRによる行動評価と参加者のアンケート調査で検討した。 c)マニュアルの作成:弱視疑似体験の理論及び視覚障害教育・リハビリテーションの指導技術を疑似体験の手法を用いて体系化した研修プログラムをマニュアルとしてまとめ、疑似体験を希望する機関に配布した。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 中野泰志・中野喜美子: "弱視用読書効率測定システムの試作(3)-冊子版文字サイズ評価票とまぶしさの評価方法の試案-" 第4回視覚障害リハビリテーション研究発表大会論文集. 120-123 (1995)
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[Publications] 中野泰志: "視覚障害者に配慮した案内サインシステム-弱視(ロ-ビジョン)に対する配慮" POP EYE. 102. 43 (1995)
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[Publications] 中野泰志: "弱視疑似体験による屋内での学習環境の整備-近方視訓練-" 平成7年度第1回障害を理解し、共に学ぶための疑似体験セミナーテキスト. 1-62 (1995)
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[Publications] 中野泰志: "ロ-ビジョン用文字処理有効視野評価システムの試作" 第37回弱視教育研究全国大会発表論文集. 16-17 (1996)
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[Publications] 高橋恵子・中野泰志: "弱視学級を共に歩み、共に成長する出会いの場とするために" 第37回弱視教育研究全国大会発表論文集. 36-37 (1996)
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[Publications] 中野泰志: "弱視疑似体験による屋内での学習環境の整備-近方視訓練-" 平成7年度第2回障害を理解し、共に学ぶための疑似体験セミナーテキスト. 1-35 (1996)
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[Publications] 中野泰志(編・著): "平成7年度第1回障害を理解し共に学ぶための疑似体験セミナーテキスト" (財)心身障害児教育財団, 176 (1995)
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[Publications] 中野泰志(編・著): "平成7年度第2回障害を理解し、共に学ぶための疑似体験セミナーテキスト" (財)心身障害児教育財団, 114 (1996)