1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07740073
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
藤原 耕二 慶應義塾大学, 理工学部・数理科学科, 助手 (60229078)
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Keywords | 有界コホモロジー / 融合積 / 離散群 |
Research Abstract |
研究課題である、離散群の2次または3次の有界コホモロジーの計算のついて得られた結果について述べる。ただし、H^2_b(G;R)は、群Gの2次の実係数有界コホモロジーを表す。 最初に、群が融合積で書けている場合について、次の結果を得た。 定理1群Gが、G=A*_CBと書けているとする。もし、|C\A/C|【greater than or equal】3,|B/D|【greater than or equal】2ならば、H^2_b(G;R)は無限 つぎに、群がHNN拡大で書けているとき次の結果を得た。 定理2群Gが、G=A*_Cφと書けているとする。もし、|A/C|【greater than or equal】2,|A/φ(C)|【greater than or equal】2ならば、H^2_b(G;R)は無限 この研究の一つの目標は、無限個のエンドを持つ群の2次有界コホモロジーの計算であったが、それについて次のような結果を得た。群Gが無限個のエンドを持つとき、Stallingsの定理によれば、Gは定理1または2の仮定を満たす。よって、次を得る。なお、この結果は、研究目標に対して満足のいく結果を与えている。 定理3有限生成群Gが、無限個のエンドを持つとする。この時、H^2_b(G;R)は無限次元である。 そのほか、次のような場合について、2次の有界コホモロジーの計算について、部分的な結果を得つつある。 (1)完備なリーマン多様体が、負の定曲率を持つ場合に、その基本群について。 (2)ある種のノット群について。 (3)グロモフの意味で双曲的な空間に、ある種の条件を満たしながら作用する群について。 これらについては、引続き研究する。3次の有界コホモロジーについては、まだ具体的な結果を得ていない。
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[Publications] K. Fujiwara: "Eigenvalues of Laplacians on a closed Riemannian manifold and its nets" Proc. A. M. S.123. 2585-2594 (1995)
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[Publications] K. Fujiwara: "Laplacians on rapidly branching trees" Duke Math J.(発表予定).
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[Publications] K. Fujiwara: "Growth and the spectrum of the Laplacian of an infinite praph" Tohoku Math J.(発表予定).