1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07740118
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
久保 雅弘 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (80205129)
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Keywords | 場の量子論 / スカラー場の自明性 / 実在界 |
Research Abstract |
時空の4次元のスカラー場の自明性を研究した。Froelich等のrandom walk表示の方法を形式的にSymanzikによるSchwinger関数の表示式に応用することにより、連続時空においてLebowitz、Ginibreの不等式を仮定するとBFS class (φ^<2k>型は全て含まれる)の相互作用をするスカラー場の自明性が4次元におけるBrown運動のpathの非交叉性と密接な関係を持つ事が形式論の範囲で確認できた。 このことによりGallavotti-Rivasseauによって提出されたsuper strong triviality(4次元では全てのスカラー場は自明である)の確信を深めた。今後の研究計画として「OS公理系(またはWightman公理系)を満たす4次元のスカラー場が自明なものに限ることを公理論的に証明する」ことを策定した。Baumannの研究により4点関数の表示を求めれば良い事が知られている。Wightman超関数の詳しいFourier解析を行うことによって問題の解決を計り、実在界の視点による場の量子論構築の足場とする。
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