1995 Fiscal Year Annual Research Report
コムギ配偶子致死遺伝子の染色体切断機構の解明:切断点のDNA配列の解析
Project/Area Number |
07740586
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
辻本 壽 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 助手 (50183075)
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Keywords | コムギ / Triticum aestivum / 配偶子致死遺伝子 / 染色体切断 / テロメア- / rDNA / 仁形成体 / DNA配列 |
Research Abstract |
1.コムギ近縁種Aegilops cylindricaの配偶子致死遺伝子の作用によってコムギの1B染色体に欠失またはその他の異常をホモ接合にもつ個体を多数作った。 2.この中には、短腕の仁形成体を切断点とする異常染色体が4系統で認められた。 3.これらの系統および、Endo and Gillが作成した4系統よりDNAを抽出した。これを鋳型とし、テロメア-およびrDNA配列のプラーマ-を用いて、PCRを行った。その結果、特定染色体+特定のプライマーの組み合わせで、DNA断片の増幅が見られた。 4.増幅断片をプラスミドベクターでクローニングした。複数のクローンを選び、DNA配列を決めた。 5.切断点は、17SrRNA遺伝子内に起こっており、9bpの不明の塩基を挟んで30bpの逆位反復配列が存在した。テロメア-配列は、逆位配列内のTAGを認識して付加されていた。この逆位は、配偶子致死遺伝子で切断が起こった後に、姉妹染色分体間の融合と二動原体染色体の切断が起こったことを示していた。 6.テロメア-配列は、基本的にはシロイヌナズナと同様なものであったが、独自の変異配列も見られた。 7.他の系統においても同様な方法で切断点を解析して、配偶子致死遺伝子による染色体切断機構、および、テロメレースの性質について遺伝的に解明している。
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