1995 Fiscal Year Annual Research Report
ウェーブレット変換を用いた非線形振動解析とその工学的応用に関する研究
Project/Area Number |
07750087
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Research Institution | Takuma National College of Technology |
Principal Investigator |
堀 一成 詫間電波工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助手 (80270346)
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Keywords | ウェーブレット変換 / 非線形系 / 格子振動 / オブジェクト指向 / クラス / C++ |
Research Abstract |
本年度における本研究の研究実績は以下のとおりである。 1.本研究の第一の目的であった、非線形振動に対する数値シミュレーション技法の開発の成果について述べる。要求した設備備品費により、ワークステーション(DEC Alpha Station 200 4/100)を購入し、シミュレーションソフトウェアの開発をおこなった。その最も根幹となる部分は、振動系をあらわす連立非線形微分方程式の時間発展を計算する部分と、その得られた計算結果を解析する部分である。時間発展を計算する部分は、以前の研究で、FORTRANにより作成されていたプログラムを、本研究の対象系にあわせた形にC++言語に置き換えることによって得た。また、計算結果の解析部分は、特に色々な信号解析手法に柔軟に対応したプログラムが作れることと、対象とする系が変化した場合でもプログラムが再利用できることを目標にして、オブジェクト指向に基づき、C++言語によってクラスの形にプログラミングした。現時点では、ポテンシャルに3次と4次の非線形性を持つ系と、SINH関数の非線形性をもつ系に対するシミュレーションを行い、信号処理方法としてウェーブレット変換を用いるクラスを開発し、実行した。その結果、ソリトンと考えうる波形が抽出できた。 2.第二の目的である、上記のプログラムを、一般振動系に応用した結果について述べる。研究代表者が一般校費によって購入したスピーカを解析の対象とし、上記プログラムによって、インパルス応答波形を解析し、各ユニットの位相関係を最適化する実験をおこなった。 以上の結果は、論文の形にまとめるには、いまだデータが不足しているのが現状であるので、さらに現在も、実験と解析を進めている。
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