1995 Fiscal Year Annual Research Report
組織制御した高温用窒化けい素を用いた高温疲労およびクリープき裂伝ぱ機構の解明
Project/Area Number |
07750099
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
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Keywords | 窒化けい素 / 高温疲労き裂伝ぱ機構 / クリープ / 微細組織 |
Research Abstract |
(1)同一出発原料粉末から異なる焼結条件により製造した2種類の窒化けい素の高温疲労およびクリープき裂伝ぱ試験を行った。室温と高温の疲労き裂伝ぱ特性を比較すると高温でも室温と同様に結晶粒径の大きい材料の方が伝ぱ抵抗が大きい。しかし高温では結晶粒界相の軟化が生じ伝ぱ抵抗が室温よりも低下した。したがって高温疲労き裂伝ぱ機構の解明には、すでに明らかとなっている室温での伝ぱ機構をもとに、さらに結晶粒界相の影響を考慮する必要がある。 (2)上述した試験の結果、高温疲労き裂伝ぱ機構を明らかにするためにはより詳細に結晶粒界相の影響を調べる必要がある。そこで粒界相をTEM観察する準備として試料を切り出す装置の製作および試験的な試料作製を行い、今後のTEM観察が可能な状態となった。 高温疲労き裂伝ぱ試験中の試験片コンプライアンスの変化からき裂長さを測定する装置および手法の開発を行った。本年度は室温用の装置で試験を行った。結果は良好でほぼ同一の装置で高温でもき裂長さが高精度に測定できる。また今回の試験からこれまで室温でのみ議論されてきた疲労き裂伝ぱ特性の支配的パラメータを高温で測定できることがわかった。
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[Publications] Y.Mutoh: "Effect of Grain Size on Fatigue Grack Growth in Silicon Nitride and Alumina" Plastic Deformation of Ceramics,ed. R. C. Bradt al., Plenum Press, New York. 653-666 (1995)