1995 Fiscal Year Annual Research Report
次世代超高密度記録相変化ディスクの超平滑面加工技術の開発
Project/Area Number |
07750127
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
王 序進 東北大学, 工学部, 助手 (40250683)
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Keywords | 相変化ディスク / 超平滑面加工 / 超精密平面ホ-ニング |
Research Abstract |
最近,1cm^2当たり1兆ビットと,現在の光ディスクの数千倍にあたる情報を記録できる最先端記録新方式が開発され,将来のマルチメディア時代向けの次世代超高密度記録技術として注目されている.記録ディスクの記録層材料としてゲルマニウム・アンチモン・テルル合金相変化材料を使っている.情報を記録する時には,導電性を持つ深針で相変化ディスクの表面に数ボルトのパルス電圧を加え,直径10nmの極微細領域でアモルファス状態から結晶状態に変わる相変化現象が起こり,電気抵抗の値が百倍以上変化する.この抵抗値の差を利用してデータを記録する.再生する時には,針先に電圧をかけて抵抗値の差を読み取る.この超高密度記録新技術が次世代コンピュータ内蔵データ記録装置や医療用画像記録装置,マルチメディア用影像・音響機器などへの応用が期待されている. 超高密度記録相変化ディスクの情報記録と再生が10nmの極微細領域での結晶相変化によって行うので,ディスク表面には粗さRmax2nm以下の超平滑度と,加工による結晶相変化の変質層が完全にない超高品位が要求されている.ところが超高密度記録相変化ディスクの記録材料がアモルファス合金であるため,加工熱による結晶相変化と仕上げ加工によるスクラッチが非常に発生しやすい.それで現在,超高密度記録相変化ディスクの超平滑加工が極めて困難であり,超高密度記録技術の実際応用に対して大きな障害となっている. そこで,超微粒CBNコーティング研磨ディスクを開発し,また超精密平面ホ-ニング鏡面加工機を使用して超高密度記録相変化ディスクの高能率高品位超平滑面加工に成功した(加工面粗さRmax数nm).
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