1995 Fiscal Year Annual Research Report
超音波による溶融・凝固現象のmicroscopic controlに関する研究
Project/Area Number |
07750228
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
河原 全作 京都大学, 工学研究科, 助手 (10201451)
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Keywords | 溶融 / 凝固 / 伝熱 / 超音波 / 能動的制御 / 加速器 / 元素分析 / 数値計算 |
Research Abstract |
溶融・凝固現象を微視的にシステムの外部から制御する方法として超音波の利用を試み、それに関わる熱流動現象の把握と工学的な可能性の探索を目的として研究を行った。固体液体間の相変化現象である溶融及び凝固は固体と液体の界面近傍の伝熱現象に支配されるが、特に流体側の流れの特性が重要な因子になると考えられる。本研究は、超音波を用いて固液界面近傍の流れに影響を与えて溶融凝固速度をコントロールし、ひていは凝固生成物の物性をコントロールしようと意図したものである。実験装置は、流体層系のsimpleなものを用いた。まず、溶融凝固に伴うシステム全体の熱流動現象とその超音波印加による影響を確認するために、流れの可視化を行い、流体層全体での流れパターンとその超音波による影響について調べた。印加する超音波については、強度・方向・周波数などをパラメターにした。特にマクロな流れに関しては超音波の印加方法による違いが問題となった。また、界面近傍の現象については実体顕微鏡でその場観察を行ったが、音響流が生じる体系かそうでないかが重要であり、マクロな流れが固液界面での局所的な伝熱現象に影響を与えた。形成された凝固相の加速器による元素定量分析については、実験装置等ほぼ準備が整ったので今後継続してデータを出していく予定である。また、基礎現象のモデル化による数値シミュレーションに関しては、基礎レベルでの計算を行い、今後本格的な計算コードの開発に取り組む予定である。
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