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1995 Fiscal Year Annual Research Report

過冷却凝固による形状と組織の同時固定

Research Project

Project/Area Number 07750247
Research InstitutionAkashi National College of Technology

Principal Investigator

國峰 寛司  明石工業高等専門学校, 機械工学科, 講師 (50186425)

Keywords過冷却 / 凝固 / ミクロ伝熱論 / 組織制御
Research Abstract

非一様な過冷却域をもつ複合成分融液の凝固を対象として,サクシノニトリル-アセトン有機混合物を試料としたシミュレーション実験を行い,過冷却凝固の素過程,特に結晶の自由成長の挙動を追究するとともに,ミクロ組織とマクロ伝熱とを連成した速度論を展開した結果,以下の知見を得た.
1.凝固の微視的な構造のビデオ観察と温度場の詳細な測定とにより,結晶の自由成長は分布の局所性を含め過冷却の大きさと融液濃度に依存することが明らかとなった.また,非一様場においても成長の速度は,一様場における結晶単位での成長理論が適用できることが示された.
2.自由成長する結晶は,過冷却度が減少する場においては二次アームの干渉により数密度の減少,即ち,間引きが生じ,過冷却が増大する場においては選択的に優先成長する一次アームの影響により同様の間引きをもたらすことが明らかとなった.さらに,空間域が縮小する場においては,結晶同士の物理的な干渉により間引きが生ずることも明らかにされた.
3.実験的に得られた知見をもとに,過冷却場での断熱的な結晶成長により熱力学的な不安定場が解消され,その後の壁面冷却による温度降下に従って凝固が進行する過程に対して,比較的簡単な伝熱モデルが提示された.
4.壁面近傍の一部あるいは全域が非一様に過冷却された融液の一次元凝固を対象に,提示された凝固モデルによる理論解析を行った結果と実験との比較によりモデルの妥当性が示されるとともに,過冷却を伴う凝固伝熱の新しい取り扱いが示された.
5.以上により,過冷却と壁面冷却とを併用したミクロ組織とマクロ形状の同時固定の可能性が示された.

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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