1995 Fiscal Year Annual Research Report
ワイヤ駆動型超高速パラレルメカニズムの冗長機構の最適化と冗長制御
Project/Area Number |
07750264
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
田所 諭 神戸大学, 工学部, 助教授 (40171730)
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Keywords | ロボット / パラレルメカニズム / ワイヤ駆動 / テンドン駆動 / 機構設計 / 冗長駆動 / 超高速ロボット |
Research Abstract |
本研究は、力学的に冗長な本数のワイヤを用い、エンドエフェクタを四方八方から引っ張ることによって駆動する新しいパラレルロボットメカニズムの設計と制御に関する研究である。本研究は次の成果を得た。 1.本メカニズムの運動学的・力学的定式化・モデル化を行った。エンドエフェクタを6自由度拘束でき、構造的に安定になる構造安定条件を運動学方程式・静力学・動力学方程式から導出した。ワイヤ同士、ワイヤとエンドエフェクタ・ワークとが干渉しない条件を運動学方程式から導出した。構造安定条件、非干渉条件を満足し、特異点を除く連続した作業領域を算出するアルゴリズムを開発した。確率的可操作度を拡張することにより、可操作性、力操作性、動的操作性の評価法を提案した。簡単な模型による実験と計算機シミュレーションによって、これらの解析の結果が妥当であることを検証した。 2.上記の構造安定条件、干渉しない条件を満足し、連続した作業領域ができるだけ大きくなり、操作性がなるべく高くなるような機構設計を行った。等方的な設計において、干渉条件を考慮しない場合の作業空間が最適となる2つの基本設計を得ることができた。対照的な設計において、干渉条件とトルクの大きさの制約を考慮し、並進と回転の範囲が大きくなる2種類のワイヤ配置を得ることができた。なお、冗長駆動によって作業空間中心部における特異点はほとんどの場合において存在しないことが明らかになった。 3.冗長制御法に関して検討を行った。片側拘束下における最適化問題として定式化できることが明らかになった。 4.ワイヤの駆動法によって精度の低下や自励振動などを回避する設計について検討を行い、実験用ロボットの試作を行った。 5.本研究荷関連する資料収集を行った。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] S. Tadokoro, S. Nishioka, et al.: "On fundamental design of wire configurations of wire-driven parallel manipulators with redundancy" Proc. Japan-USA Symposium on Flexible Automation '96. (1996)