1995 Fiscal Year Annual Research Report
能動的ロボット・ヒューマインタフェースに関する研究
Project/Area Number |
07750293
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
柴田 論 愛媛大学, 工学部, 助手 (10263956)
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Keywords | ゴム人工筋ロボット / 可変コンプライアンス / 手渡し動作 / 躍度最小モデル |
Research Abstract |
ゴム人工筋ロボットの1自由度制御システムを開発し,その収縮力特性を調べた.その結果,同じ内圧の状態で収縮率を変化させると収縮率も変化するいわゆるコンプライアンス特性があることを確認し,その特性は内圧が高いとコンプライアンスが小さく,内圧が低いとコンプライアンスが大きいことが明らかになった.この特性を利用して,ロボットに人間らしい位置決め動作を行わせる実験を行った.そして,高い精度の位置決め制御を行う場合にはコンプライアンスを低くし,位置決め精度が低い場合にはコンプライアンスを高くするという人間の上肢運動に近い特性を実現することができた.次に,人間同士の協調動作の特性を解析する目的で,特に手渡し動作について実験的にその特性を調べた.その結果,渡し側は高い精度の位置決め動作を行う際と同様の運動学的特性およびインピーダンス特性を示し,ゴム人工筋ロボットでその運動学的特性,コンプライアンス特性を近似できることを確認した.受け取り側は経由点を有する躍度最小モデルという最適化原理でモデル化できることを示した.また,両者の協調特性としては,渡し側は受け取り側上肢の可操作度が最も大きくなる位置へと物体を直線的に差し出し,渡し側の受け取り動作を容易に行えるよう配慮していることが考察された.さらに受け渡しのタイミングは披験者のペアによって異なり,受け側,渡し側のどちらが主体になるかによって3つに分離できることが分かった.これらの特性をロボットに適用して,人間とロボットの手渡し動作を実現する際には,ロボットは数回の試行で人間の特性,すなわち3つのうちどのタイプに属するかを把握し,そのタイプに合うように適応的に動作を変化させていく必要があることが分かった.
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[Publications] Satoru Shibata, Kanya Tanaka and Akira Shimizu: "Favorable Reaction of Robots Coexisting with Humans" Proceedings of the 34th SICE Annual Conference. 1457-1462 (1995)
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[Publications] Satoru Shibata, Kanya Tanaka and Akira Shimizu: "Experimental Analysis of Handing Over" Proceedings of the 4th IEEE International Workshop on Robot and Human Communication. 53-58 (1995)
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[Publications] Satoru Shibata, Kanya Tanaka and Akira Shimizu: "Mechanical Impedance Characteristics of Robots for Coexistence with Humans" Proceedings of the 4th IEEE International Workshop on Robot and Human Communication. 59-64 (1995)
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[Publications] M. S. Ben-Lamine, Satorn Shibata Kanya Tanaka and Akira Shimizu: "The Influences of Sex on the Human Emotions toward Rotots" Proceedings of the 10th KOREA AUTOMATIC CONTROL CONFERENCE. 191-194 (1995)