1995 Fiscal Year Annual Research Report
多値電流モード方式による高性能剰余数演算回路の設計とディジタル信号処理への応用
Project/Area Number |
07750391
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
島袋 勝彦 琉球大学, 工学部, 助手 (90253947)
|
Keywords | 剰余数系 / 多値電流モード方式 / 高並列局所演算 / ディジタル信号処理 / 剰余数演算ハードウェアアルゴリズム / バレルシフタ / 擬似原始根 |
Research Abstract |
本研究の目的は,入出力を電流モードで統一する目的に適した剰余桁の新しい多値符号化を提案し,その符号表現で統一された演算を可能とする剰余数演算ハードウェアアルゴリズムを検討することと,双方向電流モード基本回路とバレルシフタを用いて新しく剰余数演算回路を考案し,高速性とコンパクト性を損なうことなく電流モード入出力多値剰余数演算回路が実現できることを示すことであった. 今年度の研究で得られた新たな知見等の成果を以下にまとめる.まず,シフト操作のみで剰余数加算および乗算が行なえる符号割り当てとして2値one-hot符号を導入し,この符号化の下で加算および乗算を実行するハードウェアアルゴリズムを開発した.さらに,ハードウェア回路実現として,高並列なバレルシフタが活用できることを示し,この成果を国際会議JTC-CSCC'95で報告した. 次に,2値one-hot符号を拡張し,3値one-hot符号に基づく剰余桁の新たな多値符号化を提案した.剰余数乗算においては,従来と同様にバレルシフタと極性反転器のみを用いて,入出力を電流モードで統一した剰余数乗算器が構成できることを明らかにしている.また,剰余数加算おいては,新たに構成した剰余数乗算器とインクリメント回路を用いて加算を行うハードウェアアルゴリズムを検討し,簡単なシミュレーションを行ない,剰余数加算が正しく実行できることを確認した.これにより,高並列性を損なわず入出力の符号表現が3値one-hot符号で統一された剰余数演算回路が実現できることが示された. 今後は,設計した電流モード入出力多値剰余数演算回路と従来の多値剰余数演算回路および2値演算回路との性能評価を行い,その有用性を明らかにすると共に,ディジタル信号処理への応用として適応ディジタルフィルタ等を構成し,総合的な性能評価を行う.
|
Research Products
(1 results)