1995 Fiscal Year Annual Research Report
量子信号検出理論における最適決定作用素に関する研究
Project/Area Number |
07750444
|
Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
大崎 正雄 玉川大学, 学術研究所, 講師 (20266258)
|
Keywords | 量子通信理論 / 量子信号検出理論 / 量子最適受信機 / 最適決定作用素 / 量子mini inax決定規範 / 量子干渉 |
Research Abstract |
光通信において信号の測定・決定過程を量子力学的に記述し、最適化する量子信号検出理論において最適な信号検出過程を表す「最適決定作用素」を、研究代表者が明らかにした信号系(2値信号系、3値位相変調信号、3値コヒーレント信号)に加え、4相位相変調信号に対しても具体的な解析解を与えた。 そして、2値位相変調信号の最適決定作用素に対する平均光子数、光子統計、位相平面における確率密度関数、スクィズィング、そしてnonclassical depth等について調査することにより、最適決定作用素が様々な非古典的性質を持っていることが明らかになった。すなわち、これらの非古典的性質が最適信号検出過程において本質的であり、その物理的意味として「量子干渉現象」がそこに起きていることを指摘した。 今後は混合状態信号に対する最適決定作用素の導出と、信号検出誤り率を減少させるための量子干渉をどの様にして発生させるかが問題となる。
|
Research Products
(9 results)
-
[Publications] 大崎正雄: "量子干渉とヘルストロム限界" 第18回情報理論とその応用シンポジウム. 707-710 (1995)
-
[Publications] 百瀬れい: "標準量子限界と量子干渉" 第18回情報理論とその応用シンポジウム. 711-714 (1995)
-
[Publications] 大崎正雄: "最適測定量子状態の非古典的性質" 信学技報LQE95-108. 93-98 (1995)
-
[Publications] 大崎正雄: "Jayens-Cunmings modelにおける量子状態変換特性の解析" 玉川大学学術研究所紀要. 1. 15-20 (1995)
-
[Publications] 広田修: "量子通信路としてのJayens-Cummings Modelと量子干渉効果" レーザー研究. 24. 109-118 (1996)
-
[Publications] V.P.Belavkin: "Quantum Communications and Measurement" Plenum Publishing, 532 (1995)
-
[Publications] D.Han: "Fourth International Conference on Squeezed States and Uncertantiy Relations" NASA Conference Publication, 639 (1996)
-
[Publications] 大矢雅則: "数理情報科学事典" 朝倉書店, 1164 (1995)
-
[Publications] 大矢雅則: "量子情報と進化の力学" 牧野書店, 270 (1996)