1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07750557
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
年縄 巧 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (00188749)
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Keywords | 常時微動 / 地盤増幅 / 増幅率 / 地盤振動特性 |
Research Abstract |
常時微動記録から地盤振動特性を抽出するための手法を提案した。ニュージーランド・クライストチャーチ市で測定されたおよそ100箇所における常時微動記録、1992〜1993年に市中心部5地点および岩盤上の1地点で観測された微小地震の記録、および1994年6月に発生したアーサーズパス地震の直後に行われたアンケート震度調査の結果を利用した。まず初めに岩盤の基準点に対する市中心部の地震観測点での最大加速度振幅に関する増幅倍率(Af)を求め、常時微動の水平/上下スペクトル比のピークの値(Ap)と比較した。この結果、Apが大きい程Afが大きくなることが判明した。この関係を利用して市内各地で求められたApからAfを推定し、これと岩盤上における最大加速度から市内の各地点における最大加速度を推定する方法を提案し、1994年アーサーズパス地震における市内の震度分布の推定に適用した。推定された震度は、岩盤や砂丘上で比較的小さく、泥炭層上の地域で比較的大きくなるなどアンケート震度や地盤条件と符号する結果を得た。また、市中心部では高々数平方キロメートルの範囲で推定MM地震が2程度異なるなど、沖積平野上における地盤振動特性の地域性が本手法によって確認された。この手法が他の沖積平野における地盤振動特性推定へ適用できるか否かを調べるため、1994年北海道東方沖地震の際、強震動を観測した釧路市の強震観測点において常時微動測定を実施し、各観測点における増幅率と常時微動から推定した増幅率を現在比較検討しているところである。
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[Publications] T.TOSHINAWA, M.MATSUOKA, AND Y.YAMAZAKI: "GROUND-MOTION OHARACTERISTICS IN SANTIAGO, CHILE, OBTAINED BY MICROTREMOR OBSERVATIONS" PROCEEDINGS OF IITH WORLD CONFERENCE ON EARTHQUAKE ENGINEERING. (発表予定). (1996)
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[Publications] T.TOSHINAWA, M.SUGITO, AND J.B.BERRILL: "GROUND-MOTION CHARACTERISTICS IN ALLUVIA OBTAINED BY MICROTREMOR MEASUREMENTS" PROCEEDINGS OF THE 5TH INTERNATIONAL CONFERENCE ON SEISMIC ZONATION. II. 1699-1706 (1995)