1995 Fiscal Year Annual Research Report
都市における公有地ストックの現況分析と公有地情報管理の実態に関する研究
Project/Area Number |
07750696
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
大塚 毅彦 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (80262963)
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Keywords | 公有地 / 土地情報 / 土地政策 |
Research Abstract |
公有地ストックの現況分析とそのストックが果たした役割、関係諸機関への公有地統計資料・情報システムの整備実態、管理・運営の実態をヒアリング調査を中心に行った。 (1)公有地ストックの現況分析とストックの歴史的変遷・役割 東海地方における各市町村地別の公有地ストック構成の実態を、ヒアリング調査を行った。得られたデータをもとに、都市別の公有地保有に関する類型化を試みた。得られたデータは、市町村によって、データの精度、管理等に問題があり、現在その点を考慮した再集計を検討中である。 次に、人口規模、規模等の類似した浜松・豊橋の2都市を選定し、有地ストックの有無に注目し比較検討を行った。公有地ストックの存在は公共施設整備、都市形成に寄与している。軍都である豊橋市は、広大な軍用地ストックが、特に戦後の公園・市営住宅の整備に大きな影響を与えた。一方、利用可能な軍用地を持たない浜松市は、戦後、市の積極的、多様な都市整備手法を駆使して、公園、市営住宅を整備していることが特徴で、今後は両市の都市整備手法の検討を行いたい。 (2)公有地の土地管理・運営システムの実態を、都道府県へのヒアリング調査・資料収集を行った。まず、各種土地統計における公有地の現状について検討を行った。 土地統計は、戦後、省庁の所管対象ごとに分散的に、業務資料の作成を中心とする限定された範囲のみで拡充されている。国有地、都道府県地、市町村有地間の各公共主体間レベルでの土地情報の相互交換も不十分で、他の公共主体の土地状況も主体が変われば不明である。各主体での正確な土地情報が得にくい状況にあることが明かとなった。
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