1995 Fiscal Year Annual Research Report
構法的視点に立脚した建築部品情報の記述手法に関する基礎的研究
Project/Area Number |
07750704
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Research Institution | Kobe Design University |
Principal Investigator |
平沢 岳人 神戸芸術工科大学, 芸術工学部, 助手 (30268578)
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Keywords | 建築意味モデル / 建築部品情報 / 知識表現 |
Research Abstract |
本年度の成果が大きく分けて2点に分類される。以下に,その成果をまとめる。 1.「支援ソフトウエアの評価,カスタマイズ手法の構築」 3次元ソリッドモデラを支援ソフトウエアとして採用したが、大規模なソフトウエアなのでその構成を理解するのに多くの時間を割いた。プリミティブな形状データの取り扱いやパラメトリック機能などの利用に関して,プログラミングレベルでの対応までを含め利用可能な環境を構築した。一方,一階述語論理(Prolog)による建築モデルの構築は,PCa複合化構法を対象にプロトタイプの開発を進めた。こちらも,簡便ではあるが実行可能なプロトタイプを作成した。さらに,これら二つのソフトウエア(「形状処理サブシステム」「建築モデル管理システム」)間の連携動作も、システム間通信を利用する形で実現した。今後のより具体性に富む建築モデルの実装に,このシステムは利用可能な状態にある。 2.「建築モデル対象分野の特定」 当初の計画では,「PCa複合化構法」および「在来軸組み構法」を構築モデル構築の対象としていたが、以下の理由により「PCa複合化構法」を研究対象としてよりふさわしいもきとして採用した。 (1)PCa複合化構法は、工業化を設計思想としているので,付随する技術・知識の整理が比較的進んでいること。(2)多くの集合住宅の建築にこの構法が採用され,今後もその適用は増加すると予想されること。(3)工業化を意識しているものの,従来は組織内クローズドである。より高度な工業化を進めるにはオープン化が不可欠であり、オープン化に関しては本研究の知見が有用であると考えられること。
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