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1995 Fiscal Year Annual Research Report

反芻家畜の食欲調節における中枢モノアミン神経とインスリンの役割について

Research Project

Project/Area Number 07760269
Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

黒瀬 陽平  北里大学, 獣医畜産学部, 講師 (10245392)

Keywordsヒスタミン / ノルアドレナリン / インスリン / セロトニン / 食欲 / 採食量 / 視床下部 / マイクロダイアリシス
Research Abstract

ヒスタミンをはじめとするモノアミンとインスリンによる中枢食欲制御に関しては不明な点が多い。実験1では、ヒスタミン神経系とノルアドレナリン神経系の満腹中枢における相互関係を明らかにすることを目標とした。実験2では、末梢インスリンと中枢インスリンとの相互関係、および中枢インスリンが視床下部満腹中枢におけるセロトニン神経の活性に及ぼす影響を調べた。基礎的な知見を得るため供試動物としてラットを用いた。実験1において、ヒスタミンH1受容体遮断薬triprolidineを自由採食ラットの側脳質に投与すると、2時間あたりの採食量が増加した。このとき、視床下部満腹中枢に投射するノルアドレナリン神経の活性を測定するため、microdialysis法により室傍核ならびに腹内側核に限ってtriprolidineを連続的に作用させると同時に、ノルアドレナリンとその代謝産物3メトキシ4ヒドロキシフェニルグリコール(MHPG)を回収し、それらの濃度変化を測定した。その結果、triprolidineを作用させると満腹中枢のノルアドレナリンおよびMHPGの濃度が増加した。したがって、中枢ヒスタミン神経を不活化したときに食欲が刺激される機構には、視床下部満腹中枢におけるノルアドレナリン神経の活性化が関与していることが示唆された。さらに、側脳室にtriprolidineを投与したときの採食量の増加が、ノルアドレナリンα2受容体遮断薬であるrauwolscineによって抑制されたことから、この結果は裏付けられた。実験2では、静脈内にグルコースを投与し血中インスリン分泌を刺激したときに、満腹中枢のインスリン濃度がどう変化するかpush-pull法を用いて調べた。その結果、血中インスリン濃度が増加するのと平行して満腹中枢のインスリン濃度が増加した。また、満腹中枢にインスリンを作用させると同部位のセロトニン濃度が増加したことから、インスリンは満腹中枢のセロトニン神経を活性化することが明らかになった。現在、これらの結果が反芻動物にもあてはまるかどうか検討中である。

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Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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