1995 Fiscal Year Annual Research Report
Amyloid Enhancing Factorの本態とその作用機序の解明
Project/Area Number |
07770151
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
河野 裕夫 山口大学, 医学部, 講師 (40234091)
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Keywords | アミロイドーシス / Amyloid Enhancing Factor |
Research Abstract |
AEFを抽出するために、AKR/Jマウスに2週間間隔で3回C.F.Adjuvant+M.Butyricumの懸濁液を皮下注射し、最後の注射から5日後にエーテル麻酔下で屠殺し、肝臓脾臓を採取、以下のAEF抽出を行った。抽出はPBSだけでの抽出と、グリセロールをつかった抽出を行った。sephacryl S-200でPBSを流して分離すると9個のfractionが得られ、この内の3番目と6番目のfractionにbio-assayでAEF activityを認めた。特に3番目のピークは、大きなピークのshoulderであり、量的には多くはないがactivityとしては、6番目のきれいな大き目の単一ピークよりも高いactivityを示した。AEF activityを有するフラクションはMWco:6kDaの限外濾過膜を使用して濃縮を行った。現在これらの粗抽出操作をくり返し充分量のAEFを集めつつある。 これらの実験操作とともに以下のいくつかの実験も平行して行っている 最近の報告ではAEFはアミロイド線維自体との報告もあるが、これまでの精製過程において、試料は20μmのフィルターを通過した後もactivityを示し、また、カラムの分画域内にAEF activityのあるピークが出てきている事は、線維として以外のAEFの存在を考える。 また、AEFが種を越えて、あるいはアミロイド蛋白の種類を越えて、そのAEF activityを示すとされているが、mouse AA amyloidosisから抽出したAEFがmouseの老化アミロイドにもactivityを示すかについて検討した。AEFは前述の肝臓からのものを使い、1才で高率に老化アミロイド沈着を示すAKR/Yamに26週齢から47週齢まで毎週AEFを腹腔内投与し48週齢で屠殺し、老化アミロイドの有無をコントロールと比較したが、老化アミロイドには、AA amyloidから抽出したAEFではアミロイド発症の促進効果は認めなかった。
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