1995 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子標的法によるヘキソサミニダーゼの腫瘍細胞における機能解析
Project/Area Number |
07770160
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
山中 正二 横浜市立大学, 医学部, 助手 (80264604)
|
Keywords | 遺伝子標的法 / ヘキソサミニダーゼ / Tay-Sachs病 / Sandhoff病 |
Research Abstract |
A)マウスメラノーマ細胞(B-16 F1)におけるヘキソサミニダーゼの役割を遺伝子標的法により検索することを目的とした。 1)B-16 F1におけるヘキソサミニダーゼの発現を始めに調べた。ノーザンブロットによりヘキソサミニダーゼのαサブユニットおよびβサブユニットの発現をみた。マウス精巣ではαサブユニットが高く発現され、βサブユニットが低く発現していることが解っているが、これに較べB-16 F1細胞ではαサブユニットは精巣とほぼ同程度の発現をみた。しかし、βサブユニットの発現は精巣と較べても非常に低く、これらの結果よりヘキソサミニダーゼ(ββ)やヘキソサミニダーゼA(αβ)の活性は低くやヘキソサミニダーゼS(αα)の活性が高いことが予想された。現在、蛋白レベルでの酵素活性を検索中である。 2)ターゲティングベクターの作製、サザーンブロットのためのプローブ作製は完了した。1)の結果からαサブユニットのターゲティングの方が面白いと思われる。 B)一方、米国で作製したαサブユニットおよびβサブユニットの遺伝子破壊されたマウス(Tay-Sachs disease,Sandhoff disease mice)がヘテロの遺伝子型の形で送られてきたことにより、現在これらのマウスを交配してマウスの系を確立しようとしている所である。変異遺伝子の検出はPCRにより検出できるようになったため、簡便になった。科研費の一部はここにも使われた。
|