1995 Fiscal Year Annual Research Report
培養細胞系による急性肺血管内皮障害の機序と防御因子に関わる研究
Project/Area Number |
07770420
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
飴嶋 慎吾 福井医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (60262614)
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Keywords | 培養ヒト肺動脈内皮細胞 / 急性肺障害 / leukotoxin(Lx) / superoxide anion / xanthine oxidase阻害剤 |
Research Abstract |
1.培養ヒト肺動脈内皮細胞(HPACE)内superoxide anion測定 (1)superoxide anionによるhydroethidine(HE)からethidium bromide(EB)への特異的酸化反応を利用し、蛍光光度計を用いて細胞内のsuperoxide anion生成を経時的に観察、測定する方法を確立した。 (2)上記の方法を用いて、HPAECの浮遊細胞に各種mediatorを加えたところ、LPS,TNFα,IL-1βあるいは好中球エラスターゼではsuperoxide anionの生成促進は認められなかったが、leukotoxin(Lx)によりsuperoxide anionの生成は濃度依存性に増強した。 (3)LxによるHPAEC内superoxide anionの生成促進は、xanthine oxidase阻害剤(アロプリノール)により、約50%抑制された。一方、cyclooxygenase阻害剤(インドメタシン)やNADPHoxidase阻害剤(アポシニン)では、抑制効果は認めなかった。 2.HPAECの障害実験(^<51>Cr release assay) (1)Lxおよび好中球エラスターゼは、濃度依存性、反応時間依存性にHPAECを障害(%cytotoxicity)した。 (2)LxによるHPAEC障害において、アロプリノールの前処置によりその障害は抑制された。 以上の結果より、急性肺障害とくにLxによる肺障害には、血管内皮細胞自体が生成するsuperoxide anionが関与することが示唆される。
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