1995 Fiscal Year Annual Research Report
神経ペプチド: Neuropeptide Yの腎尿細管Na-Kポンプに対する作用
Project/Area Number |
07770602
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
大友 義之 順天堂大学, 医学部, 助手 (10245764)
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Keywords | NPY / PCT / Na-K-ATPase / ナトリウム代謝 / 高血圧 |
Research Abstract |
神経ペプチド: Neuropeptide Y (NPY)がラットの腎尿細管のナトリウム代謝に及ぼす影響を検討した。 NPYは近位尿細管(PCT)の基底側膜に局在するNa-K-ATPaseの活性を用量依存性に亢進した。NPYはPCTにてY2レセプターに働き、L-type Ca channelより細胞外カルシウムの流入を促進し、上昇した細胞外カルシウムがcalcium/calmodulin依存性のprotein phosphatase 2B (calcineurin)を介してNa-K-ATPaseの活性を亢進すると考えられる。NPYのこの作用はalpha-adrenergic agonistと協調性に働き、より低濃度で作用を実現を可能にする。NPYは一方PCTのcAMP産生に抑制的に作用する。従って、cAMPを上昇させることによりPCTのNa-K-ATPaseの活性を抑制するdopamineやparathyroid hormoneに対して拮抗的に作用すると考えられる。 今回の研究で腎交感神経の刺激により放出されるNPYが、尿細管にてナトリウム保持に関与していることを明らかにした。
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