1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07770716
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
立崎 英夫 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (20227101)
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Keywords | 放射線 / 重粒子線 / 炭素イオン / マウス / 容積効果 |
Research Abstract |
今回、重イオンを用いて照射容積とLETとを変化させて照射し、急性期皮膚反応に対してどのような影響を及ぼすかを調べた。 動物は、雌性C_3H/HeSlcマウス12週齢を用いた。皮膚反応の観察のため、照射7日前に下腿部の剃毛を剃刀で行った。照射は、理化学研究所のリングサイクロトロンで産生された135MeV/uのCarbon-ion beamを使用し、回転レンジモデュレーターによる3cm拡大ブラッグピーク(SOBP)(V79細胞によるコロニー形成法からの細胞生存率を基に生物学的効果上平坦に調整)の中央部,及び基の単・ピークビームの入射部プラトーで片側下腿を照射した。各々のビームの皮膚表面でのLETは約71keV/μ及び22keV/μであった。照射容積はビームを銅製最終コリメーターでスリット状に成型し、照射野の巾を25,15,5mmにすることで変化させた。照射は麻酔下(65mg/kg sodium pentobarbital i. p. injection)で行った。照射後、7日目から35日目まで隔日に観察を行い、被照射部の中で最も反応の強い場所の皮膚反応の程度をスコアーとして記録した。 観察期間中の最高スコアーを指標とすると、低線量域での反応は照射容積の依存性が少ないが、高線量になると反応は照射容積の影響を大きく受けた。例えば、照射野スリット巾5mmでは、moist desquamationに達する前に反応が頭打ちになっている。また、照射容積が小さいとLETの差による違い(RBE)が小さくなる傾向がみられた。
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Research Products
(1 results)