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1995 Fiscal Year Annual Research Report

森田療法による神経症治癒過程および治癒像の研究

Research Project

Project/Area Number 07770803
Research InstitutionJikei University School of Medicine

Principal Investigator

臼井 樹子  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80256338)

Keywords森田療法
Research Abstract

森田療法の入院治療経験者で、退院時の転帰が「軽快」以上で、なおかつ退院後3年以上経過している症例135名に、1)現在の生活状況と、2)森田療法入院の治療経験に関する質問紙および面接調査、さらに、3)Minnesota Multiple Personality Inventry(MMPI)を施行した。面接調査への協力が得られたのは8例(男性7例、女性1例)で、MMPI調査への協力がえられたのは7例(男性6例、女性1例)であった。症例数に限りがあり、統計的検討を行うことは困難と判断し、得られたMMPIの分析結果と、面接および質問紙調査の結果について検討した。
現時点での7例のMMPIは、ヒステリー性尺度および精神衰弱性尺度が高かった一例を除いては、各尺度すべて正常範囲にあった。入院時あるいは退院時と現時点とのMMPI比較では、退院時における検査において防衛的態度を表すKスコアが高い症例、現在の時点で内向性を表す社会的向性尺度が下がっている症例、同じく現在の時点で不安や強迫性を表す衰弱性尺度が下がっている症例などに経時的変化が認められた。また、生活状況および森田療法への入院経験に関する調査に対する回答では現在とくに神経症の症状を意識することなく生活していると答えたもの3例、若干症状の残存するもの4例、症状の変化がないもの1例であった。また、入院治療から現在までの間で、症状に変化があった時期について、退院時から退院後1年間の期間を挙げるものが多かった。以上の結果より、森田療法入院治療では、退院から1年程度の期間で症状の減弱を自覚することが多く、この1年間を無事に乗り切った例は、その後比較的長期にわたって安定した状態を維持できるものと考えられた。また、退院直後の1年間の経過は、その後の中・長期経過中の不安、強迫性などの症状に影響をあたえることが推測された。

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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