1995 Fiscal Year Annual Research Report
穿孔性十二指腸潰瘍の病因におけるHelicobacter Pyloriの関与
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07771004
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
大森 浩明 岩手医科大学, 医学部, 助手 (20254782)
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Keywords | 穿孔性十二指腸潰瘍 / 保存的治療 / Helicobacter Pylori |
Research Abstract |
1995年4月より、穿孔性十二指腸潰瘍の病態にヘリコバクター・ピロリが関与しているかについて検討を開始した。感染の有無を生検により判定し、陽性例ではlansoprazol 30mg、teprenone 150mgの6週投与に加えclarithromycin 800mgを1週投与するdual therapyによる除菌治療を行った。 抗IgG抗体の陽性率は75%、感染陽性率は58%であった。通常の十二指腸潰瘍症例における陽性率は85-90%であり、低い傾向にあった。 除菌治療の効果をみると、clearanceは29%、eradicationは14%であり、除菌の効果は低い傾向にあった。 今年度の検討結果からはヘリコバクターの病態への関与は少なく、また、dual therapyでの除菌効果は少ない傾向にあったが、症例数が少なく、今後継続して検討する必要があると考えられた。
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[Publications] 大森 浩明: "十二指腸潰瘍穿孔に対する腹腔鏡下手術" 岩手医学会雑誌. 47. 67-72 (1995)
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[Publications] 大森 浩明: "保存的治療で治癒した小児の十二指腸潰瘍の2例" Gastroenterological Endoscopy. 37. 1004-1012 (1995)
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[Publications] 大森 浩明: "保存的治療で治癒した急性骨髄性白血病の寛解導入療法中に発症した十二指腸潰瘍穿孔の1例" 外科感染症研究. 8. (1996)