1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07771100
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
柏木 史郎 山口大学, 医学部・附属病院, 講師 (70177369)
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Keywords | 脳動脈瘤 / コラーゲン / 血管内皮 |
Research Abstract |
脳動脈瘤発生のメカニズム解明のため、我々は脳動脈間質マトリックスの質的変化に注目して、主に生化学的手法を用いて研究している。本年度は脳動脈内皮細胞に機械的、化学的刺激を加えて、それらに対する内皮細胞の反応を蛋白質レベルで解析しその特徴を解明することを計画した。 剖検時に得られたヒト脳動脈を材料として内皮細胞を培養し、1)圧負荷、2)薬剤負荷、3)1と2の両者、を加えた後、これらの細胞の形態的変化を光学顕微鏡で観察した。また、負荷後の内皮細胞をホモジネートし電気泳動法で蛋白質を分離してそのパターン変化をコントロール群と比較検討した。 今回の実験条件では、加えた圧負荷に対し内皮細胞は明らかな形態変化を示さなかった。カテコラミン、過酸化水素の薬剤負荷に対しては、濃度によって形態変化を示した。生化学的解析において、一次元の電気泳動法では、今のところ特徴的な蛋白質パターンの変化を認めていない。現在二次元電気泳動法でさらに解析を進めているところである。 本年度は、計画した形態学的実験が終了した。生化学的実験は現在継続中である。
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