1995 Fiscal Year Annual Research Report
IPS Empress陶材における前処理が接着強度に及ぼす影響
Project/Area Number |
07771892
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
千葉 治 日本大学, 歯学部, 助手 (00267098)
|
Keywords | エンプレス / 接着強度 / レジンセメント / サンドブラスト処理 / シランカップリング処理 / キャスタブルセラミック |
Research Abstract |
IPS EMPRESS(IVOCLAR・VIVADENT)は、高強度ポーセレンの加工注入方式を採用した新しいオールセラミックシステムで、1986年、Zurich大学歯学部とIVOCLAR社によって共同開発された。当講座ではすでにIPS EMPRESSに関する研究を進めているが、一般にオールセラミック修復物の接着には接着性レジンセメントの使用が必須であり、IPS EMPRESSシステムにおいては、VARIOLINKという接着システムが付属している。 接着操作の際、修復物接着面に対する前処理は、接着力を左右する一要因となるといわれている。VARIOLINKにおける前処理は、接着面に対しサンドブラスト処理後、5%フッ化水素酸によるエッチングを行ない、口腔内で試適後の37%リン酸にて清掃をした後に、シランカップリング処理を行なうことが指示されているが、しかしこれらの各処理操作が接着強度にどのような影響を及ぼすかについては明確にされていない。 そこで我々はエンプレス接着システムにおいてEMPRESS陶材の接着面の前処理が接着強度に及ぼす影響に関して、日本大学歯学会平成6年度大会にて陶材面の前処理にシラン系表面処理剤および酸処理に対する接着強度について報告した。 今後は『ダイコア』キャスタブル・セラミック・システムで研究を行なったように、エンプレスシステムにおけるエナメル質、象牙質、各種築造体などに対する接着強さについて検討を行なっていく予定である。
|