1995 Fiscal Year Annual Research Report
高気圧酸素療法の遊離移植骨とチタンインプラントの骨結合への影響に関する研究
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07771933
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
新美 敦 名古屋大学, 医学部, 助手 (20240806)
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Keywords | 高気圧酸素療法 / 骨移植 / インプラント |
Research Abstract |
高気圧酸素療法(HBO)の遊離移植骨とチタンインプラントの骨結合への影響を明らかにするのがこの研究の目的であるが,インプラントを遊離移植骨へ植立した状態への影響を検討する前に,まず,遊離移植骨へのHBOの影響を明らかにする必要があった.このため,研究の第一段階として,日本白色家兎を用いた腸骨の下顎骨欠損部への骨移植モデルにおいて,骨移植前に20回,骨移植後に10回のHBOを行い,組織学的およびコンタクトマイクロラジオグラムによる検討を行った. その結果,HBOを行った群では,骨移植2週後に移植骨と母床の新生骨による結合を認め,4週後には両者の境界が明確でなくなるまで骨新生が進んだ.一方,HBOを行わなかった群では,骨移植2週後にはほとんど新生骨による結合を認めることはなく,4週後になり結合が認められ始めた. 現在までに得られた知見より,HBOが新生骨による遊離移植骨と母床の結合を促進することが示唆された.
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