1995 Fiscal Year Annual Research Report
炭素・炭素二重結合へのフッ素付加・ハロフルオロ化反応を利用する生理活性物質の合成
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07772084
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
豊田 朱見 東北大学, 薬学部, 教務職員 (80237148)
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Keywords | 含フッ素炭素環ヌクレオシド / 2-azabicyclo[2.2.1]heptene / フッ素付加反応 / 含フッ素炭素環ピリミジンヌクレオシド / S型コンフォメーション / ハロフルオロ化反応 / モノフルオロヌクレオシド / 含フッ素アミノ酸 |
Research Abstract |
1)含フッ素炭素環ヌクレオシドの合成:既に申請者らが見い出していた2-azabicyclo[2.2.1]]hepteneの2位をBoc基で保護した化合物への効率的なフッ素付加反応によって得られるフッ素付加体から,還元的アミド結合開裂反応を経て得られる化合物の水酸基をベンゾイルで保護した後,常法に従いピリミジン塩基を構築することにより新しい含フッ素炭素環ピリミジンヌクレオシドを合成することに成功した.その結果,申請者らが合成した新しい含フッ素炭素環ヌクレオシド類はすべてS型コンフォメーションをとっていることが明らかとなった.生理活性については現在検討中である.また,2-azabicyclo[2.2.1]]heptene誘導体及びその還元的アミド結合開裂反応を経て得られる化合物に対してハロフルオロ化反応を種々検討した結果,NIS/Bu_4NH_2F_3を用いたときにだけ,それぞれに対して位置および立体選択的なヨードフルオロ化反応が進行し,それぞれの基質を使い分けることにより,逆の立体化学をもつ3位モノフルオロヌクレオシド前駆体を合成できることがあきらかになった.2)含フッ素ビタミンD_3の合成:5,7,22-コレスタトリエンの5,7-ウラゾール付加体の側鎖二重結合に対して分子フッ素の付加反応及びハロフルオロ化反応を検討した結果,NIS/Bu_4NH_2F_3を用いたヨードフルオロ化反応が位置および立体選択的に進行し,23-モノフルオロ1α-OH-D_3の前駆体を合成することができた.3)含フッ素アミノ酸の合成:脂肪族及び芳香族デヒドロアミノ酸類への分子フッ素の付加反応を検討した結果,脂肪族ではアズラクトン型,芳香族ではその開環型のデヒドロアミノ酸を基質としたときに選択的なフッ素付加反応が可能となることを見い出した.また,フッ素付加体の加水分解により得られる含フッ素ケトエステル体のジアステレオ選択的還元的アミノ化反応を経て,β位にフッ素を有するα-アミノ酸の一般的合成法を確立した。
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[Publications] Akemi Toyota: "Iodofluorination of 2-Azabicyclo[2.2.1]hept-5-en-3-ones and Relatect Compounds:Regio and Scoreosolectivities" Tetrahedron Letters. 36. 6123-6126 (1995)
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[Publications] Akemi Toyota: "Addition of Molecular Fluorine to 2-Azabicyclo[2.2.1]hept-5-en-3-one and Related Compounds:Synthesis of Difluorinated Carbocyclic Nucleosides" Tetrahedron. 51. 8783-8798 (1995)
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[Publications] Chikara Kaneko: "Addition of Molecular Fluotine to Azlactones:Novel Synthetic Method of erythro-β-fluorinatect α-amino acids" Chem. Pharm. Bull.43. 760-765 (1995)