1995 Fiscal Year Annual Research Report
α‐アシル・テトラミン酸系生理活性天然物BU‐4514N類の合成研究
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07772093
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
堀 耕造 富山医科薬科大学, 薬学部, 助手 (50173612)
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Keywords | BU‐4514N / α‐アシル・テトラミン酸 / NGF様活性 / 分子内Diels‐Alder反応 |
Research Abstract |
本研究の実施計画にも記したように、BU‐4514NのNMRスペクトル解析の結果、ヒドロナフタレン部の立体化学がトランスであると推定されたので、当初計画にもとづき研究を開始した。まず、(+)‐β‐シトロネラールを出発原料として7ステップ・全収率34%で6‐オクテニルスルホン体を得,それとエチレンシアノヒドリンから誘導した2‐ペンテナ-ル体(5ステップ,25%)のJuliaカップリングを経てトリデカ‐2,7,9‐トリエナ-ル体(56%)へと変換した。次いで、それを本研究室の吉井らの関連研究によって確立されているランタナイド触媒(Ybfod)_3)を用いる分子内Diels‐Alder反応に付したところトランス・ヒドロナフタレン・アルデヒドが収率84%で得られた。このヒドロナフタレン・アルデヒドのNMRスペクトル解析の結果は、最初に推定したBU‐4514Nの立体化学を指示してる。そこで、このアルデヒドにテトラミン酸部を導入すべく、本研究者らが開発したα‐アシル・テトラミン酸構築法(Heterocycles1994,38,1839‐1844.)を適用することにした。しかしながら、ZrCl_4等数種のルイス酸下での、N‐(4‐Methoxybenzyl)‐N‐diazoacetylglycin esterとの反応が進行せず、目的のβ‐ケトアミドエステル体を得ることができなかった。 その理由として、トランス・ヒドロナフタレン・アルデヒドの立体障害が考えられることから、トリデカ‐2,7,9‐トリエナ-ル体にβ‐ケトアミドエステル部を導入してから分子内Diels‐Alder反応を行い、BU‐4514Nのアグリコン部へと変換するルートを検討する予定である。
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