1995 Fiscal Year Annual Research Report
高度好塩菌における、代謝などのストレス負荷により誘導される抗癌剤排出蛋白の同定
Project/Area Number |
07772127
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮内 正二 北海道大学, 薬学部, 講師 (30202352)
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Keywords | matabolic stress / glucose-induced MDR / amino acid-induced MDR / Haloferax volcanii / ATP binding cassette |
Research Abstract |
過剰量の様々な栄養物質により活性化する抗癌剤排出ポンプ: 抗癌剤を含む培地で培養しなくても、過剰量のグルコース、アミノ酸、アルコール存在下での培養により抗癌剤排出ポンプが誘導されてくることを明きらかにした。この活性化にはこれらの代謝が必須であることが明らかにした。通常の培地で培養した場合でも、少ないながらも排出活性が観察された。更に、これら誘導されてくる排出ポンプが同一であるか否かについて検討をおこなった。これら誘導されてくるポンプのエネルギー系はATPの加水分解であった。一方、ATP依存性は、抗癌剤により誘導されてくるポンプと過剰量アミノ酸により誘導されてくるものと同じであたったが、糖による誘導は異なっていた。このことにより、過剰量の糖により誘導されてくる排出ポンプは、抗癌剤あるいは過剰量アミノ酸により誘導されてくるものと異なることが示唆された。また、抗癌剤により誘導される排出ポンプ、過剰量グルコースにより誘導されるもの、内在的に存在するものは、基質特異性、阻害剤による阻害曲線が異なるという結果も得られており、いくつもの排出ポンプが存在すると推察された。現在、これら排出ポンプの分子種のシークエンスを行っている。 5P-糖蛋白類似排出ポンプの遺伝子クローニング:抗癌剤、アミノ酸、及びグルコースにより誘導されてくる排出輸送担体性質が少しずつことなるが、どの輸送担体もATP依存的であり、ATP binding cassette(ABC)を有していると予想される。ABCの一部であるB-motifの保存配列をprimerとしてPCRをかけ、0.6kbp,1kbp,1.8kbpの産物が得られている。このPCR産物は、排出輸送担体の一部であると考えられる。このシークエンスを行った。現在、このPCR産物のなかに、排出ポンプの候補となるクローンをえており、排出ポンプの全シークエンスを行っている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Koichi Kaidoh: "Rhodamis 123 efflus transporter in Haloferax volcanii is induced when culsured under ‘matabolic stress'by amino acids the efflus system resembles that in Dox-resistant mutant" Biochemical Journal. 314. 355-359 (1996)
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[Publications] Masaki Komatsubara: "Doxorubicin-efflus pump in Haloferax volcanii is energized by ATP" FEMS Microbiology Letters. (in press). (1996)