1995 Fiscal Year Annual Research Report
オブジェクト指向設計法におけるプログラム自動生成系の研究
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07780245
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
鈴木 正人 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (30242572)
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Keywords | オブジェクト指向設計 / OMT法(Rambaugh) / 動的モデル / 機能モデル / 操作的意味 / プログラムの自動生成 |
Research Abstract |
本研究は代表的なオブジェクト指向設計法であるRumbaugh等によるOMTの3つのモデル(機能モデル、動的モデル、オブジェクトモデル)を形式的に再定義し、その上でプログラムの自動生成を行うものであり、厳密で形式的に理論的基盤に立ったオブジェクト指向設計法とその実用化のための基盤となることを目的とする。 従来のOMTではオブジェクトモデルの記述において自由にオブジェクト間の関係を定義し、またイベント通信も無制限に行われていた。これはプログラム記述の自由度を高めるが、その弊害として動作の記述が曖昧すなわちその解釈が一意に決定できない、設計からプログラムを自動的に得ることが困難である、などの問題点が指摘されていた。 本研究ではオブジェクトモデルにおける関係を限定し、動的モデルにおけるイベント通史印をオフジェクトモデルにおいて関係を定義されたオブジェクト間に制限することによって、オブジェクトモデルおよび動的モデルにおける操作的意味を形式的に与えた。 新たに形式化されたOMTによって、オブジェクトモデルにおけるクラス間の関係より導出される公理、および動的モデルにおけるイベント通信の性質から導出される推論規則を用いて機能モデルにおける機能単位(プロセス)の動作的意味を検証することが可能になり、機能の解釈の一元化およびその解釈に基づいたプログラムの生成のための基本的な方法が形式的に記述できることが確認された。ただし実際に(拡張)OMTによる設計の記述からプログラムを自動生成するためには、オブジェクトの実在化(インスタンシエーション)においていくつか問題が残っている。例えばクラス間の関係が1対多になるような場合、正しくクラスが実在化されたかを自動的に検証する方法はまだ未解決の問題として残っている。また本方法により生成されたプログラムではイベント通信の相対的順序は正しいことが保証されるものの絶対時間およびそれに関する制限を扱うことができない。これは実時間情報を含んだ形式化によって行うことが可能であると予測されるが、具体的な方法は今後の課題である。
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