1995 Fiscal Year Annual Research Report
自律移動ロボットの知的インタフェースのための指示意図の理解と行動規範の学習
Project/Area Number |
07780323
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
角所 考 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (50263322)
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Keywords | マン-ロボットコミュニケーション / 知的ヒューマンインタフェース / 自律移動ロボット / 経路計画 / 道標認識 / 観測・行動 / 道標に基づくナビゲーション / センサプランニング |
Research Abstract |
従来,移動ロボットに関する研究では,ロボットの自律走行能力の実現に重点が置かれてきたが,ロボットを利用する人間の側からすれば,人間同士と同様の形式でロボットに指示が可能な知的ヒューマンインタフェースの実現が重要な課題となる.例えば,未知環境内における移動ロボットのナビゲーションに関する従来研究では,目的地が環境中の絶対座標によって与えられることを前提としたものがほとんどであるが,人間同士の間で目的地までの経路を伝達する場合には,"3番目の交差点を左に曲がり…"のように,"交差点"等の道標を用いた記号的な表現を用いる方がむしろ一般的である.そこで本研究では,このような道標を用いた記号的な経路記述に基づいてロボットが未知環境中を移動し,指示された目的地に到達するための観測行動計画手法について検討した. ロボットが上記のような経路指示を理解するには,経路指示中の各々の道標に対応する部分空間を,実環境中において探索・認識する必要がある.しかし,このための道標モデルとして,常に人間と同一の認識結果をもたらすようなものをロボットに与えることは困難である.また,センサの有効範囲は有限であり,さらに他物体による遮蔽等も考慮すれば,現在獲得されている環境の情報が,目的とする道標の認識に充分であることは稀である. 本研究では,上のような,モデルおよび観測情報の不完全さによって生じる道標認識結果の曖昧さに対処するため,各々の道標モデルに加えて,経路指示に含まれる道標間の位置関係を利用し,この両者を大局的にできるだけ満足するような部分空間を能動的に探索することによって,指示された目的地への到達を図るという手法を提案した. 以上に関して,国内の学会や国際会議ではすでに口頭発表を行っているが,雑誌論文については現在投稿中である.
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