1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07780440
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藤田 一郎 北海道大学, 工学部, 助手 (80238568)
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Keywords | ダイバーダ / ガス放出 / 炭素繊維複合材 / 高熱流速器械 / 核融合 / 接合剤 |
Research Abstract |
核融合実験炉のダイバータ接合体のア-マ-材料として、炭熱伝導特性に優れた炭素繊維強化複合材(CFC材)の適用が検討されている。しかし、この接合体を使用した場合、温度上昇に伴うガス放出量に関する報告はほとんどなされていない。本研究では、CFC材をア-マ-タイルとしたダイバータ接合体からのガス放出量を測定した。 試料には、CFC材にCX-2002Uを、ヒートシンク材に無酸素銅を使用した接合体を用いた。CFC部、銅部、そしてその間の接合部を各々切り出し、試料とした。接合は銀ロウを用いて行い、その厚さは約50μm程度である。ガス放出量の測定には昇温脱離法を用い、室温から800℃まで昇温した。 主な放出ガスはいずれの部分においても、H_2、H_2O、CO、CO_2であった。CFC材からのガス放出量は従来の高純度化等方性黒鉛と同じ程度で、約3.8×10^<16> molec./cm^2、接合部では約1.4×10^<17> molec./cm^2であった。無酸素銅部からのガス放出量はCFC材よりも多く、約8.7×10^<17>molec・/cm^2であった。接合部からのガス放出量が非常に大きいことがわかる。また、銅部からのガス放出もCFC部よりも多く、ガスが放出される温度を考慮すると、実機において使用する前に350℃程度でガス出しを行うことが有効であるといえる。 しかし、実機においてはダイバータ接合体を強制冷却するため、CFC表面の温度は1000℃に達するが、接合部および銅部では400℃程度と低く押さえられると予測される。したがって、各々の部位が使用される温度と表面積を考慮すると、接合部および銅部からのガス放出量は全体の10%程度で、あまり多くないことがわかった。
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