1995 Fiscal Year Annual Research Report
大腸菌ATP依存性プロテアーゼLonの構造機能相関
Project/Area Number |
07780505
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Research Institution | National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East |
Principal Investigator |
村松 知成 国立がんセンター研究所, 生物物理部, 室長 (70212256)
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Keywords | 大腸菌 / ATP依存性プロテアーゼ / 超遠心分析 |
Research Abstract |
異常タンパク質をATP依存的に認識,分解する大腸菌のLonプロテアーゼ(プロテアーゼLa,サブユニットの分子量は87,000)の4次構造とプロテアーゼ活性の相関について調べた.生理的条件(pH7〜8,5mM MgCl_2存在下)ではホモ16量体として存在することを超遠心による分析(沈降速度法および遠心平衡法)で明らかにした.この16量体の沈降係数は35.8Sであった。さらに,pHおよびMgCl_2濃度を変化させて分析を行ったところ,4量体(沈降係数12.6S),8量体(沈降係数21.2S),16量体およびさらに大きな会合状態(おそらく32量体と思われる)の各状態の存在が見いだされた.これらの沈降係数は4量体を球状分子(計算値16.9S)とし8量体はこれが2つ結合したもの(計算値25.3S),16量体はこれが4つ平面的に並んだもの(計算値39.8S)とよく一致した.これら以外の会合状態(12量体など)は見いだせなかった.5mM MgCl_2存在下では,pH8以下で16量体,pH9で8量体,pH10以上で4量体が主成分であった.またpH8で比較するとマグネシウム濃度が0.5mM以下では32量体,2.5mMで16量体,10〜30mM程度で8量体,50mM以上で4量体が主成分であることがわかったプロテアーゼ活性の至適pHおよび至適マグネシウム濃度を調べると,それぞれpH9,5〜20mMで,ともに8量体が主成分となる条件だった.
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[Publications] Yong-Tae Kim et al.: "Leader Peptidase from Escherichia coli : Overexpression, Characterization, and Inactivation by Modification of Tryptphan Residues 300 and 310 with N-Brcmo-succinom." Journal of Biochemistry. 117. 535-544 (1995)
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[Publications] Yong-Tae Kim et al.: "Identification of Trp300 as an important residue for Escherichia coli leader peptidase activity" European Journal of Biochemistry. 234. 358-362 (1995)