1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07780628
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
関 丘 九州大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40271118)
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Keywords | RCC1 / Ran / 細胞核 |
Research Abstract |
本研究では、RCC1と相互作用する他の分子、特にDNAとRCC1の間に位置しRCC1をクロマチン上に局在させている分子の同定とそのGEF活性への影響を調べる目的で、先ずRCC1と相互作用する分子の検索と精製を試みている。 HeLaS3細胞から抗RCC1抗体を用いた免疫沈降法によりRCC1を沈降し、同時に沈降される蛋白質を検索した。効率良くRCC1を沈降できる抗RCC1抗体が存在しなかったため、新たに抗体を作成して免疫沈降法に用いた。 HeLaS3細胞から核を単離し、Micrococcal Nucleaseで抽出液を調製するとRCC1はほぼ完全に抽出された。[^<35>S]Metで標識した細胞から核抽出液を調製し抗RCC1抗体で免疫沈降したところ、SDS-PAGE上で90kd以上に4本、45kd付近に2本、18kdに1本のバンドが検出された。各バンドについて、RCC1と相互作用する可能性が考えられる既知の蛋白質と比較するためWesternblottingを行なった。45kd付近の2本のバンドの内1本はRCC1であり、最も分子量の高いバンドはRanBP2であった。RanBP2は主に核膜孔複合体の細胞質側に存在するRan結合蛋白質なので、核抽出液中でRanを介してRCC1と結合した可能性が高い。細胞質に存在するRan結合蛋白質RanBP1と、他のグループにより報告されていたHsc70は沈降物中には認められなかった。一方、[^3H]Lysと[^3H]Argで標識した細胞を用いるとコアヒストンに相当する位置に3本のバンドが認められる。18kdのバンドと併せ、これらのバンドがヒストンであるかを現在確認している。以上の結果より既知の蛋白質と対応しないバンドを同定するため、現在精製の準備を行なっている。
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