1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07780756
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
真壁 恭子 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (10203952)
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Keywords | 遺伝子導入 / T細胞 / 胸腺 / マウス |
Research Abstract |
マウス胸腺内でのT細胞レセプター遺伝子の再構成過程を経時的に解析するために、本研究では未成熟のマウスリンパ球に対する分化過程トレースのための最適マーカーとその導入方法を検討した。最適マーカーのプロモーターとしては、既にRSV、SV2等と比較検討し、MCF-13LTR(MCFR)が最適であるとの結果を得ているので、それを使用して実験を進めた。今年度新たに得た知見は次の通りである。 1.レポーター遺伝子の検索 lacZよりも分子量が小さいというメリットを考え、アルカリフォスファタ-ザ(AP)の遺伝子、線虫細胞への導入で注目されたGreen fluorescent protein(GFP)遺伝子と広範囲に用いられているlacZ遺伝子とを比較検討した。今回は組織化学的にスライド上で細胞1個1個で導入遺伝子発現が観察出来るものに限定したためCAT遺伝子の検討は含めなかった。(1)エレクトロポレーション(EP)法により、EL-4細胞に導入した結果、APの方がlacZに比べ発現効率約1/2以下であった。DEAEデキストラン法でもAPの方がよいという結果は得られなかった。(2)GEPは自家蛍光がぬぐえず、また得に強い蛍光を発する細胞はマクロファージ様の細胞と思われるもののみであり、更に条件を改良する必要があり実験途中の状態である。 従って現在のところでは3つの中ではlacZ遺伝子が最適であるといえる。 2.遺伝子導入方法の検索 導入方法は一過性形質発現ではなく、安定形質発現の為の方法に限った。(1)浮遊細胞の遺伝子の導入に有効なリポソーム法を試みた。使用したものは、Lipofection(GIBCO)、Lipofectamin(GIBCO)とDOTAP(ベーリンガー)の3種類である。この方法ではEL-4細胞及びSCID胸腺細胞ともに、1x10^6個当たり数個または0個の細胞でしか発現が見られなかった。(2)ウイルスベクターΨ2BAGではウイルス上清によるインフェクションではエレクトロポレーション法以下の効率でしか外来遺伝子の発現が見られなかったが、Ψ2と標的細胞とのco-cultureによってインフェクション効率が上昇した。この実験は続行中である。(3)パーティクルガン法を数回試みた。1度だけであるが2%を越える発現を得た。今後その再現性と各種の条件を検討したい。 結果としては、安定した発現を得られるのはエレクトロポレーション法で発現効率は0.1〜0.2%。これ以上の発現効率が得られる可能性が高いものとして、ウイルスベクターによるものとパーティクルガン法に期待しており、続行中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Rochell A.DIAMOND,et al: "Different developmental arrest points for SCID and RAG-2-/-mutant thymocytes." Annu.Report Caltech.96-97 (1995)
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[Publications] Kyoko OWADA-MAKABE,et al: "Development of an early thymocyte-lineage marking system" Jpn.J.Physiol.45. S36- (1995)