1995 Fiscal Year Annual Research Report
幼児における空間対処能力からみた自立の発達に関する基礎的研究
Project/Area Number |
07801017
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
根ヶ山 光一 武庫川女子大学, 生活環境学部, 助教授 (00112003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 利和 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (20200826)
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Keywords | 幼児 / 事故 / 迷子 / 質問紙調査 / 実験 / 空間対処能力 / 自立の発達 |
Research Abstract |
本研究は,事故と迷子という,ともに子どもの生存に直結する空間対処能力の不全を,質問紙と実験によって明らかにすることを目的としている. まず事故の質問紙調査では,本年度には,幼稚園児における過去の事故の時期や内容等に関する実態調査(166名),救急救助活動及び小児科外来での事故の実態に関する保護者宛の詳細な個別質問紙調査(現時点で57例,今後順次追加予定)を行い,その回答内容の入力が終わっている段階である.そして実験では,すでに幼稚園児において障害物回避実験の予備調査を行い,現在新たな障害物電動装置を組み立てて幼稚園児に対する本実験をまさに実施しようとしているところである(3月下旬実施予定).したがって,最終的な結果の分析にはまだ至っていない. 一方,迷子の研究では,まず質問紙調査を通じて迷子の実態を検討した。大阪・奈良・岐阜・東京の8つの幼稚園児父兄に対して子どもの迷子経験の有無・迷子になった時期・原因などについての質問紙調査をおこなった。その結果、1319人の回答を得、その内の564人(42.8%)の子どもに迷子経験があった。発生年齢は3歳がピークで最も多く、これより年齢が高くなっても低くなっても迷子になる傾向は少なくなっていた。また、男児は女児よりも有意に迷子経験を持つ子どもの割合が多かった。こちらの研究においても,実験装置の組み立てを行い,迷路実験を行う準備を整えている.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 根ヶ山,光一: "人の生活空間と心理" 看護実践の心理学(仮題). (印刷中).
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[Publications] 山本利和: "日常生活空間の認知と目的地への移動" 空間に生きる. 121-137 (1995)