1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07803007
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
朝日 讙治 明海大学, 経済学部, 教授 (60158730)
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Keywords | 社会資本 / 高齢社会 / 公的年金 / 生活者 / 生涯生活設計 |
Research Abstract |
平成7年度は萠芽的研究の第一年目として、研究対象をできるだけ広くとるように努めるとともに、在来の分析用具に限らず様々なアプローチを試みた。 研究経過は以下の通りである。 1.社会資本のリスト作り:現在わが国に存在する社会資本のリストを作り、「誰が」、「どのように」活用しているのかを検討した。また高齢化社会を念頭に置き、社会資本の活用という視点から新しく社会資本を定義し直し、範囲を限定した。 2.社会資本の実態調査:美術館、老人養護施設、図書館等を訪れ、実地調査を行った。 3.生活者概念の明確化:経済学の「消費者」とは別の「生活者」概念を明確化させた。 4.海外における高齢化進展の問題:現在および最近の英国および米国の実態。 5.財政投融資の問題点:社会資本整備を財政面からみた。 これら研究経過は以下のように評価されよう。 高齢者の位置付けとして、個人や消費者ではなく、「生活者」の一つの類型としてとらえ、積極的な意味をもたせた。これは当初、予定していなかった成果であった。 社会資本整備の実地調査により、データでは表わすことの出来ない面が多々あることを認識できた。写真・ビデオ収録を行い、実際にいかに活用されているかを調査した。 海外における高齢化の現状については、英国人と米国人二人のよき助言者を得て、最新のデータとともに直面する問題点を十分に討議することができたのは有益であった。 財政面では、財政投融資を詳細に検討し、有償の公的資金の必要性を確認するとともに、財政投融資の独自の存在意味を論証した。これも予定外の成果であった。当初予定の「高齢者家計の活用する社会資本」については、着手したばかりである。
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Research Products
(1 results)