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1995 Fiscal Year Annual Research Report

重複岩脈によるマグマ貫入の時間スケールの復元

Research Project

Project/Area Number 07804032
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Research InstitutionShizuoka University

Principal Investigator

海野 進  静岡大学, 理学部, 助教授 (30192511)

Keywords重複岩脈 / シート状岩脈群 / 岩脈 / 貫入岩体 / 筆島火山 / トル-ドスオフィオライト / サマイルオフィオライト / マグマ溜り
Research Abstract

結論:これまでの研究によって得られた重要な新知見は以下の2点である.
1)重複急冷縁岩脈の発見
2)重複急冷縁岩脈は島弧火山,低速拡大軸にはあるが,高速拡大軸には見られない.
これまでの経過:圧縮応力場および引張応力場の島弧火山の代表として試料採集を行った,伊豆大島筆島火山と小笠原諸島父島の試料の分析を進めている.また,重複岩脈が発達する拡大軸起源のオフィオライトの代表として,平成7年10月にキプロスのトル-ドスオフェオライト,同12月にオマーン北部サマイルオフィオライトのシート状岩脈群の調査を行った.
筆島の岩脈群は,その分布,走向から従来言われてきたような放射状岩脈ではなく,北西走向の平行岩脈群であることがわかった.また,単純岩脈のほかに,岩脈の周縁のみに複数の急冷組織を有する,重複急冷縁とでも呼ぶべき組織を有する岩脈が多数存在することが判明した.このような重複急冷縁岩脈は八ヶ岳北部の旧期の岩脈群にも見られた.
トル-ドスでは重複岩脈の出現は深成岩体の近辺に限られ,層序的に上位のシート状岩脈群には見られなかった.しかも,この重複岩脈は筆島対岸に見られた重複急冷縁を有していた.
一方,トル-ドスと同じく拡大軸で生じたと考えられるサマイルオフィオライトでは,深成岩体近辺でも重複岩脈は見いだせなかった.
重複急冷縁岩脈はマグマの貫入初期に,短時間の間に繰り返しパルス状にマグマが供給され,岩脈が拡大していったことを示している.このような岩脈が島弧火山やトル-ドスオフィオライトには存在し,サマイルオフィオライトに見られないことは,きわめて示唆的である.

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 海野進: "北部オマーン山脈サマイル・オフィオライトの地質" 地学雑誌. 104. 321-349 (1995)

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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